真名部】ライバルと書いて【皆帆と双子６

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皆帆「A、僕お好み焼き買うけどAも食べる？」


A「え？うん」


皆帆「お好み焼き２つお願いしまーす」


私は巾着からお財布を出して、自分の分のお金を出そうとした。


が、その前に和人は1000円札を店のおっちゃんに出した。


店のおっちゃん「はい、1000円ちょうどねー」


１つ500円なので私は和人に自分の分の500円を差し出そうとしたけど、和人はそれを受け取ろうとしない。


皆帆「いいよ。今日は僕のおごり」


A「いいの？」


皆帆「うん。僕から誘ったんだし。まぁそんなにたくさんは買えないけど…」


A「……ありがとう」


間もなく出来上がってパック詰めされたお好み焼きを受け取り、また手を繋いで先を歩く。


段々と人が増えてきた。


花火がメインなので出店の数はそこまで多くはないのだが、それでも３０店舗ぐらいは毎年出ている。


皆帆「A、僕次タコ焼き買うけどAも食べる？」


A「うんっ。あとチョコバナナとりんごあめも食べたいなっ」


皆帆「オッケー。飲み物も買わなきゃね」


和人が繋いで引っ張ってくれる手に連れられて人混みの中を歩き、目的の物を買い揃えるとすぐに場所取りに向かった。


堤防の上からは、広々とした河川敷と雄大な天川が見える。


ちなみに川の真上に建っている天河原中の下を流れている川がこの天川だ。


花火大会の会場になっている堤防の坂はひたすら横に何ｋｍも長い階段になっており、ここに見に来る人はだいたいその階段に場所を取り、座って見るのが恒例になっている。


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