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冴渡「…それなら、尚更嬉しいな」
先輩の表情は穏やかだった。
私は握っていた手を離し、再び姿勢を元に戻して前を向き、前方を見据えた。
A「私が栄都に来た理由は、サッカーが全てだっていうこんな馬鹿馬鹿しい風潮、きっといつか無くなるだろうから、そうなった時に胸を張って自分が価値のある人間だと言えるように自分を磨きたいって、…そういう理由です」
冴渡「なるほど。栄都は進学校だからね。間違ってはいない、むしろ立派だ。小学生でそこまで考えられるなんて大したものだよ」
A「あ、ありがとうございます…」
先輩も小学生の頃からしっかりしてそうだけどなぁと思った。
A「…先輩は元々サッカー好きだったのに、良かったんですか？」
A「世の中の仕組みとか一切抜きで、…思いっきり試合出来なくて」
先輩は少し考えた。
冴渡「そりゃあ本気で向かってくる相手をねじ伏せるのは気分がいい。負けてもそれが良い勝負だったなら作業ゲーよりも楽しいだろうね」
冴渡「まぁその作業ゲーを楽しんでる人も中には居るんだけど」
冴渡「どっちが良いかは別として、評判だとか責任だとか、そんなものに縛られる事無く自由に楽しく試合していたいっていうのは、サッカーやる人なら皆一緒じゃないかな」
A(やっぱりそうなんだ…)
冴渡「だけど僕はね、ボールをけったり、チームメイトを活かすプレーをしたり、仲間と一緒にサッカー出来れば、それで良かったんだ」
冴渡「縛りに縛られ全くやらせてもらえなかった頃よりはよっぽどマシだったよ」
先輩は傷を隠すような表情で言っていた。
本気が伝わってくる。
冴渡「だけど状況が状況だし、高望みしてワガママ言うほど僕は子供じゃないよ」
A「……」
冴渡「それに、試合で出る指示は誰が何点決めるか、誰がどのポジションか、それくらいなんだ」
冴渡「加点には繋がらないドリブルやパス、ブロックなんかに力を入れたり」
冴渡「そういう状況下でだって何か目標を決めて、いかに計画通り正確にプレイできるか自分で自分を試したりはできるってわけ」
冴渡「つまり考えようによっては指示が出ようが出なかろうが、自分なりに楽しくサッカーする事は可能なんだ」
冴渡「何事もプラスに捉えるかマイナスに捉えるかは自分次第だよ」
A「……なるほど…」
一理あると思った。
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野生のスタッフ(プロフ) - さやmofuさん» 楽しみにしてくださってありがとうございます！ 返事遅くなってしまいましたが数日前にこれの続編を投稿したので、よろしかったら見ていってください(^^) 閲覧・コメントありがとうございました！ (2015年2月3日 15時) (
レス) id: 5818d612b4 (このIDを非表示/違反報告)
さやmofu - 続きが楽しみです(*^^*) (2015年1月16日 17時) (レス) id: b93cbb8dd1 (このIDを非表示/違反報告)
野生のスタッフ(プロフ) - リベロさん» 楽しみにしていただけて私も嬉しいです！昨日も今日もせっせと書いておりますが、納得のいく、人様にお見せできる物に仕上がるにはまだ少なくとも１週間はかかりそうです…
それでもこうして楽しみにしてくださる方が居ると尚のこと頑張れます！早く仕上げなければ！ (2015年1月14日 1時) (携帯から) (レス) id: 182ff83e6a (このIDを非表示/違反報告)
リベロ - メイド喫茶とか、楽しみ過ぎて！！！！...すみません。えーと、楽しみにしております。頑張ってください。僕なんかのコメントにお答え頂ありがとうございます。更新頑張ってください！ (2015年1月14日 0時) (レス) id: b43f80350a (このIDを非表示/違反報告)
野生のスタッフ(プロフ) - リベロさん» クリスマス年末お正月と休み無く書いておりますがまだいつ上げられるかはっきりした事はお伝えできません…少しでも不備を無くし今までのクオリティを保ちたいのでどうしても時間がかかってしまいます…お待たせしてしまい本当に申し訳ありません今月中には上げたいです…！ (2015年1月5日 1時) (携帯から) (レス) id: 182ff83e6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：野生のスタッフ
| 作成日時：2014年10月22日 23時
