episode_thirty-seven ページ38
「一体ハリーは何をしとるんだ」
双眼鏡でハリーを見ていたハグリッドがブツブツ言った
突然、観客があちこちでいっせいにハリーの方を指さした。箒がぐるぐる回り始めたのだ
次の瞬間、全員が息を飲んだ。
箒が荒々しく揺れ、ハリーを振り飛ばしそうだ。今やハリーは片手だけで箒の柄にぶら下がっている
「フリントがぶつかった時、どうかしちゃったのかな？」
シェーマスが呟いた
「そんなこたぁねえ。強力な闇の魔術以外、箒に悪さはできん。チビ共になんぞ、ニンバス2000にはそんな手出しはできん」
ハグリッドの声はブルブル震えていた
その言葉を聞くやハーマイオニーはハグリッドの双眼鏡をひったくり、ハリーの方ではなく、観客席の方を必死になって見回した
『ハーマイオニー？』
「思った通りだわ」
ハーマイオニーは息を飲んだ
「スネイプよ…見てごらんなさい」
ロンはハーマイオニーの双眼鏡をもぎ取り、Aは自分の双眼鏡で向かい側の観客席の方を見た。
スネイプがハリーから目を離さず絶え間なくブツブツ呟いていたのだ
「何かしてる────箒に呪いをかけてるんだわ」
ハーマイオニーが言った
「僕達、どうすりゃいいんだ？」
「私に任せて」
『ハーマイオニー、僕も行く』
ロンが次の言葉を言う前に、二人の姿は消えていた。
ハーマイオニーとAは観衆をかき分け、スネイプが座っている観客席を目指し、走っていた。スタンドの下に辿り着くと、ハーマイオニーはそのままスネイプの所へ行ったが、Aはその場に立ち止まった
クィレルが観客席の隙間からハリーを見て、スネイプと同じく呪文を唱えていた
ハーマイオニーはクィレルに気づかず、そのまま通り過ぎた
『
クィレルに杖を向け、小さくそう呟くとクィレルの手が弾かれ、呪文が途切れた
何が起きたのか、と驚いている様だ
その場からバレないように足音を立てずにAは歩き出す
スタンドの出口付近まで近づくと、安心したのか一息ついた
また歩き出そうとすると、腕を誰かに掴まれる
『は……、』
「おや、こんな所で何をしているんだ？クラーク」
いつもとは口調の違う、冷淡な目をしたクィレルがそこに居た
刺すような目がAをゾクリと震わせる
「き、君のす、スタンドは、向かい側、だ、だろう？」
『……すいません。少しこちらのスタンドに用があったので』
また同じ口調に戻り、ニコリと笑ったのだ
Aの額に冷や汗が流れた
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りばーれ(プロフ) - そう言って貰えて嬉しいです(;´༎ຶٹ༎ຶ`)まだまだ全然ですけど暖かい目で見といてください…あと名前アイナナですか…？ (2022年4月1日 22時) (
レス) id: a7d8852f79 (このIDを非表示/違反報告)
とりがー - え、あ、ちょ、あ、神ですね！主様！マジで文章好きなのと、男主君の口調とか好きで、続き気になります！これからも無理せず更新頑張ってください！！！！ (2022年3月31日 18時) (レス) @page27 id: 74261430be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りばーれ | 作成日時：2022年3月25日 21時
