【第十二訓】すれ違いと勘違い ページ17
家に押しかけられ断りきれずに連れてこられたのは甘味屋。夜になると居酒屋になるタイプのこの店はよくAと来ていた場所だ。
個室に通されグダグダと飲んでいく。
焼き鳥やら砂肝やら、つまみをつつきながら酒を飲んでいると段々とアルコールが体を回っちまって、あーやっぱりこいつ好きだなあとか、かわいいなあとか、封じ込めようとしていた気持ちが溢れだして、うっかり言ってしまわぬように、以前から気になっていたことをきいた。
お前は結婚とか、しねぇの?
先程まで楽しそうに飲んでいたAは持っていたグラスを置くと机に突っ伏した。
…まずいこと聞いたか。でもさ、A。俺はお前がさっさと結婚して幸せになった姿みねぇと、いつまでも諦められねぇよ。
『俺が女だったらなあ』
Aが呟く。声がとろとろとしていて、眠気も限界なのだと悟る。
「は?」
Aがこちらを向いて首を傾げる。
『女だったら…けっこんしてくれた?』
銀「っおま、その顔」
『………すう…』
………!?
寝やがった。こいつとんでもない爆弾投下して寝やがった!!!!!!
銀「ったく、誘ったのてめぇなんだからてめぇが奢れよな」
寝ちまったAをおぶさり会計を済ませて店を出る。
銀「くそ…あ゛ー!…あちぃ」
アルコールのせいかそれとも背中の彼のせいか。
真選組へと足を向ける。冬空の下、火照る顔に気付かぬふりをして。
なあA、あんな泣きそうな顔されちまったら諦められそうにねぇよ。
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おと姫と愉快なサカナたち(プロフ) - 見廻組の零番隊隊長さんとの絡みもっと欲しいです! (2020年2月12日 21時) (レス) id: e21618e8ed (このIDを非表示/違反報告)
りう(プロフ) - 魅力さん» R18の短編の方で書かせていただきますね。リクエストありがとうございます。 (2018年6月6日 8時) (レス) id: c9b32175c1 (このIDを非表示/違反報告)
魅力 - 神威と本番やって! (2018年6月3日 9時) (レス) id: 0d61db9448 (このIDを非表示/違反報告)
りう(プロフ) - こんぺーとーさん» 遅ばせながら更新させていただきました!これからもご愛読いただければと思います! (2018年5月28日 12時) (レス) id: c9b32175c1 (このIDを非表示/違反報告)
りう(プロフ) - 絢さん» 御返事遅くなってしまい申し訳ございません!ありがとうございます! (2018年5月28日 12時) (レス) id: c9b32175c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りう | 作成日時:2017年8月2日 21時