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20話 ページ22

私のそばをすり抜けて走り出した茅野さんは
甲斐君に飛び蹴りを喰らわせた。
それをまともにくらった甲斐君は、支えをなくし床に倒れ込む。


「アンタ達に何がわかんの!?
澪奈の何がわかんの!?
大河さんの何がわかんの!?

澪奈はいつも凛としてて、結局クスリなんてやってなかったし!!

なのに情報に踊らされて、彼女を追い詰めたのはアンタ達じゃない!!何で死んでまで澪奈が悪口言われなきゃいけないの!?

大河さんだって、悪いことなんて何もしてないじゃない!!
私達をバカにしたことなんか見たことないし
成績とか賞とかを自慢したこともなかった、

大河さんのことわかったフリして、変なデマ吹き込んだのはアンタ達じゃない!!
どうして何もしてない人が、
何の罪もない人が、
こんな酷いこと言われなきゃいけないの?!


許せない!! 絶対許せない!!!!」


茅野さんの怒鳴り声は、後半に続くにつれてどんどん涙声になっていった。
皆何も言えず、茅野さんを見つめている。


「けど……一番許せないのは私だ。私は澪奈を被写体としてしか見てなかった。」


茅野さんは苦しそうに胸を抑える。
そのポケットから、四つ折りにされた小さな紙が取り出された。
茅野さんはそれをゆっくりと広げる。



「澪奈が手紙を書いたのはちゃんと意味があった。

さくらとは友達になれない………滲んでるの。
【なれない】の文字が、澪奈の涙で滲んでるの。
手紙を書いたのはきっと違うんだよって伝えたかったから。ホントはずっと友達だよって伝えたかったから。

私はそれに気づこうとしなかった。気づかないフリをした」



そうだよ、と心の中で相槌を打つ。
手紙を書いた時、きっと澪奈は泣いていた。
あの子はお人好しすぎるほど優しいから、
茅野さんを巻き込みたくない一心で
この手紙を書いたんだ。


でも、本心は違った。


「私は大河さんとは違った。弱かった。

怖かった……皆に無視されたくなかった……

たったそれだけで、私は澪奈を裏切った
私は澪奈のSOSを踏みにじった」



覚悟を決めたように深呼吸をする。



「……澪奈が自 殺したのは、私のせい。

私のせいで澪奈は命を絶った。

私が、澪奈を…………





殺 しました」







そう言った瞬間に、茅野さんは泣き崩れた。

握りしめた手紙に涙が零れ落ちる。









_____何この三流ドラマ









私はその様を、冷めた目で見ていた

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理音(プロフ) - 続き気になります!更新楽しみにしています!応援してます!! (2022年8月23日 17時) (レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
葉紅(プロフ) - もう更新しないんでしょうか?すごく面白いので続きが見たいです。続編と物語の更新楽しみにして待っています (2020年9月27日 0時) (レス) id: 915a610475 (このIDを非表示/違反報告)
蒼炎 - ヤバイですね!まさかの共犯になるなんて…!面白いです!更新待ってます! (2020年1月24日 23時) (レス) id: 874e279780 (このIDを非表示/違反報告)
ちーかま - すっご.....。作者様、絶対頭良いやん.....。 (2019年3月16日 10時) (レス) id: 8f9925b559 (このIDを非表示/違反報告)
ナナたん - 超大作ですね! (2019年3月15日 20時) (レス) id: 0ab40017a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みズま | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年1月14日 19時

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