25話の氷漬け ページ27
『…色々と事情がありそうだな』
「鉄角…」
『…次に行こう』
*
次に向かったのは、所謂不良たちの溜まり場だ。ここには九坂がいるらしい。
「…よくここがわかったッスね」
「町の人に聞いたらここだって…」
「なら聞いたッスよね、俺の噂」
『……』
彼は何であったか、異名を持つほど名の知れた不良らしい。…なんで選ばれたのか、ますます謎が深まるばかりだが。
「俺たち町の嫌われ者なんすよ。だから近づかないほうがいいッス」
「でも、せっかくIJに選ばれたんだ!一緒にサッカーやろう!きっと楽しいよ!」
「……誘いは嬉しいッスけど、ぶっちゃけほっといてほしいッス」
「九坂…」
『……』
*
次に向かうのは、好葉のところ。動物好きな彼女は、動物園にいた。
『…好葉』
「!」
声をかけるだけでも飛び上がりそうになる彼女は、よっぽど繊細な子なのだろうと、思う。
「っ、ねえ好葉!練習に来てくれないか?」
「…うち、……いてもいなくても、いい存在だから…」
「そんな……」
…そんなことは、ない。決して、ないのだろうけれど。だけど得意でも、好きでもないことをしたいと思わないのは普通のことだ。
『…キャプテン、他のメンバーのところへ行って欲しい』
「あ、うん!わかった、あとでね!」
「A…、どうして行かないの?」
キャプテンの背を見送る私を見て、好葉は大きな瞳を不思議そうに揺らめかせている
『それは…、…私も、動物が好きだから』
「!……、ふふ、いっしょ、だね」
『ああ、…一緒だ』
嬉しそうに微笑む彼女につられるように、私の頬も自ずと綻ぶ。…こうしていると、無理に連れ出す必要はないのではないかと、思ってしまうくらい。
「……Aは、…お兄さんが、いるの?」
『…ああ、殆ど会っていないけど…自慢の、兄さんだよ』
「…、……お兄さんのこと、だいすきなんだね」
『…そう、思う?』
「……うん」
……そう、なのだろう。きっと、本当はそうだ。
私は兄さんのことが、大好きで、だから憧れて
昔からずっと、たくさん褒めて欲しいと、そばにいて欲しいと、思っていたのだから。
『……』
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- 恋愛運: ★★★☆☆
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天照ノ巫女(プロフ) - デルタ((優嫁さん» うん!でもコメント欄はチャット禁止らしいから(長い)こみゅ~のほう行くね! (2015年2月12日 19時) (レス) id: 1795f43136 (このIDを非表示/違反報告)
天照ノ巫女(プロフ) - デルタ((優嫁さん» わーい\(^o^)/嬉しい~。これからも頑張ろうね!なんか色々 (2015年2月12日 18時) (レス) id: 1795f43136 (このIDを非表示/違反報告)
天照ノ巫女(プロフ) - デルタ((優嫁さん» 私が忘れられてたら…とかは思ったよ(笑) (2015年2月2日 23時) (レス) id: 1795f43136 (このIDを非表示/違反報告)
天照ノ巫女(プロフ) - デルタ((優嫁さん» 覚えてるよ~(>.<)わー、でも安心 (2015年2月2日 22時) (レス) id: 1795f43136 (このIDを非表示/違反報告)
天照ノ巫女(プロフ) - デルタ((優嫁さん» パソコン…私のまわりはパソコンが壊れる人が多い!←私のせいなのか!まぁ、でもよかったですよ… (2015年2月2日 21時) (レス) id: 1795f43136 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2013年8月1日 13時