19話の氷漬け ページ20
「雄太君!瞬君!」
「知り合いかい?」
『…チームメイトの弟だ』
「「っ、お前ら!なんで兄ちゃんにボール回さないんだよ!!」」
…なるほど。さっきの試合の様子を見て、物申しにきたらしい。
「兄ちゃんが、盗みをして捕まったからか!?」
「!」
「いつもそうだ…!みんな、捕まったのを知ったら兄ちゃんを白い目で見て…でも、ホントは違うんだ!ホントは兄ちゃんが盗んだんじゃなくて……」
「やめろ雄太!」
だがその弟の言葉は、様子に気付いた瞬木によって遮られてしまった。…瞬木は、庇っているのか。
『…瞬木…』
「もういい、観客席に戻ってろ!」
「でもこのままじゃ兄ちゃんが…」
「いいから戻ってろ!」
「!…分かったよ、…行こう、瞬」
弟たちは彼の言葉に、少しムッとしたような顔をしながらも観客席へ戻っていった
『…キャプテン、ちょっと行ってくる』
「あ…、うん」
”兄弟”を見ていると、自分と重なるところがあるような気がして仕方ない。放っておけないと、思ってしまう。
*
『…待って』
「な、なんだよ…!」
追いかけて二人に声をかけると、私の姿に彼らは物凄く驚いた顔をした。
…怖がらせてしまったのだろうか。
『…お兄ちゃんのこと、本当に大事なんだな』
「…当たり前だっ!」
『うん、…これからも、ずっと大好きでいるんだぞ』
伸ばした掌をそっと二人の頭に乗せて、そのままさらりと髪を撫ぜてやる
こうしてみると、二人とも瞬木にそっくりだ。
『君たちのお兄ちゃんも、君たちのことが大好きだから』
「「…うん!」」
『…ふふ。じゃあ、応援をよろしくな』
*
「…考え事か?」
『剣城…』
彼らが席に帰るのを見届けて戻ると、剣城が私に声をかけてきた。…この人、勘が鋭そうで、少し苦手だ。
「まだ試合は終わってないぞ。考え事は後にしろ」
『…別に、考え事なんかしていない。』
「…ふん、そうか」
なぜだかお互いに引くに引けず、無意味な睨み合いが続く。
そして不意に、彼が口を開いた。
「…お前、サッカー初心者じゃないだろ」
『……』
「お前のプレー…それにさっき、野咲に出した指示を見ていれば分かる」
『…似たような部活だから助言できただけだ』
などと、誤魔化しを口にしてみたものの。彼にそれは通用しないらしく、鋭い眼差しは依然私に向けられたままだ。
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天照ノ巫女(プロフ) - デルタ((優嫁さん» うん!でもコメント欄はチャット禁止らしいから(長い)こみゅ~のほう行くね! (2015年2月12日 19時) (レス) id: 1795f43136 (このIDを非表示/違反報告)
天照ノ巫女(プロフ) - デルタ((優嫁さん» わーい\(^o^)/嬉しい~。これからも頑張ろうね!なんか色々 (2015年2月12日 18時) (レス) id: 1795f43136 (このIDを非表示/違反報告)
天照ノ巫女(プロフ) - デルタ((優嫁さん» 私が忘れられてたら…とかは思ったよ(笑) (2015年2月2日 23時) (レス) id: 1795f43136 (このIDを非表示/違反報告)
天照ノ巫女(プロフ) - デルタ((優嫁さん» 覚えてるよ~(>.<)わー、でも安心 (2015年2月2日 22時) (レス) id: 1795f43136 (このIDを非表示/違反報告)
天照ノ巫女(プロフ) - デルタ((優嫁さん» パソコン…私のまわりはパソコンが壊れる人が多い!←私のせいなのか!まぁ、でもよかったですよ… (2015年2月2日 21時) (レス) id: 1795f43136 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2013年8月1日 13時