イナギャラ〜厨二病っぽい彼女は、あの人の妹でした〜

１６話の氷漬け ページ17

『私は…、私も兄の元を離れて、海外に留学するためだ』


「！そんな…」

「なんてことだ…」

…兄さんから遠く離れてしまえば"完璧"に縛られることもなく、寂しく思うことも、きっとないはずだ。

＊


先ほどの事は解決しないまま、然れど試合は開始しようとしている。…一体どうなることやら。


今回も私は、指示の通りに動くだけ。


「さぁ、まもなく運命のキックオフです！」


そして試合が始まり、ボールを持った瞬木はそのまま上がっていく


「！瞬木…！」


『…自力で行く気か……』


だが案の定あっさりとボールは奪われ、要注意人物のリ・チュンユンへとボールが渡ってしまった。


「来るぞ！」

「！俺の前に立つな！」


そして放たれたシュートを止めるべく、前に出た神童に井吹は怒っている。もちろん、神童はそれを止めた。
…が、やはり三人だけで試合をするつもりなのだろう。

その上、簡単に勝てる相手ではなさそうだ。



＊



韓国のスローインで試合再開

そのボールは瞬木が奪ったが、何やら必死になっているように見える。…つまり、隙だらけということだ。

そして予想通り、ボールは呆気なく奪われてしまった。
少しの練習で勝てるほど、世界は甘くない、ということだろうか。

そして次の相手のシュートも神童が止め、ボールはキャプテンへ渡った。


「天馬！」

「行かせない！」

「風穴ドライブ！」

「うわあぁ！！」



「剣城！」


それからは本当に、雷門の三人だけで試合が進んでいった。

…一体、いつまでこのまま続ける気なのだろう。

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