【d!】男だと思われてるんですが。【zmルート完結】 (ページ7)

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zm「ス、ストーカーってどういうことや？だ、誰かに尾けられてるとかか？」

『えっと…順番に話していくね…まず最初はこれ、このDMからなんだけど…』

そう言ってAが見せてきたDMには、何件も

《いつもAを見てるよ》

とだけ書かれたメッセージが日付を見る限り毎日きている。

zm「…うぇ」

思わず顔を顰めるとAは苦笑いしながら

『それで、配信の時や投稿した動画のコメント欄にも同じ一言だけ書かれてて…これだけなら熱狂的なファンかなで済んだんだけど…』

Aはスマホを操作して、さらにDMを見せてくる。

『《いつもAを見てるのに、なんでこっちのことを見てくれないの？》とか、《ネット越しじゃだめなの？》とか、だんだんエスカレートしていって…数日前に届いたのがこれ…』

《Aに会いにいくね》

zm「それでストーカーか…」

『実害が出ないと警察には被害届が出せないし、でも私身バレ関連は徹底してるつもりだし…会いに行くってどうやって？って…1度気になったら、なんでもないようなことも怖くなって…』

俺はストーカー被害なんて一度もないから想像しかできないが、そりゃあ怖いだろう。Aは一人暮らしなわけだし。

『そもそもこの人は私のことを男だと思ってるはずで、ってことは普通に考えたら女の子だよね…？ただでさえ怖いのに男じゃなかった時点で逆上されたらと思うと…』

zm「確かにな…だから最近リアルで会う時は男装に近い格好してたんやな」

『うん…』

zm「A…」

普段の元気な彼女からは想像もつかないほど弱々しい姿に胸が締め付けられる。どうにか力になりたくて脳を回転させる。

zm「せや。やったらAしばらく俺の家に住まんか？」

『え？』

zm「要は一人暮らしだから危ないわけやし、少なくとも仕事の時以外は俺も家にいるから戸締りしとけば大丈夫やと思うねんな。俺の家の部屋も余っとるから実況もとれるとおもう…で…」

そこまで話して、ふと好きな女を家に招くという事実の重要性に気付いてしまい、慌てて弁明する。

zm「あ、す、すまん！下心は無くって…いや好きな女が目の前におる状況で下心抱かないわけやないけど、じ、状況が状況やしAに絶対手出さんって誓うし…でも信用できひんよな…ごめん忘れてくれ…」

『…本当にいいの？』

予想外のAの言葉に俺は顔をあげた。

zm「あ…当たり前やん！」

未だに信じられないが、Aが家に来ることになった。

まじか。