疲れたあなたを2434たちが出迎えてくれるそうです【短編集】

魔i界ノりiりむ 1 ページ45

昔書いてたものが発掘されたのでこちらで供養します、おまけ感覚でお楽しみください、またタイトルと少し趣旨違う気がするのですが見逃して頂けると助かります、、！
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疲れたなぁ……



とぼとぼと帰路につく私は、たった今、仕事をクビにされて会社を追い出されたところだった。



クビの原因は長期の無断欠勤。
理由も理由なので仕方がないと思いつつ、死ぬほど罵声を浴びせられた私の心はくたくただ。



見慣れたドアを開き、ついいつもの癖でただいま、と声を漏らすも帰ってくる言葉はない、当たり前だよね
今は家に誰もいないから、私は家を出ることができたんだから



ぱしゃぱしゃと手を洗い、部屋に戻る



「おかえり〜」



びくりと体が止まった
なんで、今はいないはずじゃ



目に飛び込んだのは、ツインテールに赤い羽を生やした少女、私の同居人であり、無断欠勤の原因



「り、りむ……？」



りりむはサキュバス、それも良いとこの子らしい
人とサキュバス、種族の違う私達の出会い方は珍妙だったけど、馬があったみたいでですぐ仲良くなって同居する事に
まぁつまり、りりむを家にあげる事にした。



……最初はただの友達だったのに、馬が合いすぎた私達はずずぶずぶと共依存に
りりむは私を家から出したくない、私はりりむがいないと生きていけないまでになってしまって



私はとうとう会社にも行けなくなった



今日はりりむがお出かけだから、迷惑をかけているだろう会社を退職しに行ったのに



なんで、りりむがここに……



顔面蒼白の私を前に、りりむは私の大好きな笑顔を浮かべる



「Aちゃん、何しに行ってたの〜？」



あくまで明るい言葉と表情の裏にどす黒いものを感じて、思わずへたりこんでしまった。

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