話しかけんなクソ【灰谷兄弟】

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『今日は何時に終わるの？』









「今日は3時に終わりますよ」









いつも夕方から夜にかけて仕事が終わるAが今日は早く終わると聞き出せて表に出さないように心が舞い上がってしまうオレ









今日こそは連絡きければなと思いAから商品を受け取りにいちゃんとスタッフルームの出入り口に遠くもなく近くもない、この前と同じ席に座る









昼に注文して夜まで待つなんて少しどころか結構気持ち悪い思いさせるし、嫌われたくはなくて慎重に距離を縮めていくオレは自分でも柄にもねぇなと笑ってしまう









「何、今日告白するの」









丁度飲み物を飲んでる時に爆弾発言をする兄ちゃん









本当にそう言うところ嫌い









『告白じゃなくて、連絡聞くの．兄ちゃんは黙ってろよ』









基本いいとこどりする兄ちゃんに今回だけは邪魔されたくなくて、念を押す









緊張しながらもお昼を食べ終わって兄ちゃんと雑談をしているともうすぐ2時40分









早く3時になって欲しいような、このままきてほしくないような









何回見てもいつも通りにしか進まない時計の時刻は心なしかいつもより時間の進みが遅く感じる









やっと3時になった時計









ソワソワし始めるオレに兄ちゃんの暖かい視線がうざくて少し苛立ち気味に口を開こうとしたその時、さまざまの音で溢れかえってる店内なのにドアの開く音がやけにはっきりとオレの耳に届いた









Aだと思ったらいつぞやのAに似ている人









Aだと思って話かけようと伸ばした手を引っ込ませればまた兄ちゃんがその子の腕を掴んだ









「ねぇ、しばちゃんでしょ？」









そう聞く兄ちゃんは楽しそうで、オレからすると面白くない









前は予想外で腕を振り解かれたが今度はわかっていたのか兄ちゃんは腕に力を入れ、振り解かれなかった









「答えてくれるまで離さねぇよ」









男の力に敵わないと悟ったその人は明らかに不機嫌だとわかる声色でオレらに吐き捨てる









「柴A、言ったから離せクソ」









…嘘だろ

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