【d!】忘失 (ページ38)

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37話ページ38

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「なー、ロボロ。
あの女の子って彼女なん？」

俺らが戻ってきた少し後に教室に戻ってきたロボロにそう尋ねれば、鋭い視線を向けられる。

屋上にいた時はあんなに上機嫌やったんに、もう普通のロボロに戻っとる。

俺らが見てた所為か、心做しか少し不機嫌に見える気もしなくはない。

このまま煽ってたら怒鳴られそうやな。

そう感じた俺は大先生を盾にして、また質問を続ける。

「なんやロボロ、そんな怖い顔すんなや〜
フられたん？？」

怖い顔しとるのは俺のせいやろうけど。

「ちょっ、シャオちゃん？？？
そろそろ俺の事離していただけません…？？」

暴れんなや大先生。男の上目遣いは可愛くないで。

「……別に、フられたとかそういう訳とちゃうわ。
アイツは確かに大切やけど、恋愛感情とかとちゃうし」

「ちぇっ、違うんか」

「もし付き合ってたとしても、それ聞いてどうするんお前」

「ネタになりそうやん」

笑顔で言ってのければ、ロボロは呆れたのかため息を1つ。

いつもよりノリ悪いんやけ。

「……そういえば、ロボロと一緒におった子、ショッピくんも気にしてたような」

大先生が、そう零した。

ショッピくんが、興味を？

珍しい。

これにはどう反応するんやろ。

チラリとロボロを見るが、何ともなさげな反応で少し落胆する。

「へぇ……」

「あんま興味無さげやな」

「そりゃあね」

てっきり、ロボロにも春が来たと思ったんやけどなぁ。

そうじゃないみたいならもうええか。いじるのやめとこ。

予鈴が鳴って、昼休みの終わりが知らされる。

はよ席つかな、次あのめんどくさい世界史の先生やねんな。

世界史で思い出したけど、確か今日は生徒会の集まりがあったはず。

ゾム連れてそれに行こ。

なんて考えながら、俺は自分の席に着いた。