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「良いね。ゼルタには手紙を送るよ。サリアの島にはこの前行ったから、別の所にしないか？」
「いやですわロックマン様！私だけにしてくださいませ」
ロックマンはニコニコと貴族の令嬢達に囲まれて談笑している。毎日毎日ご苦労なことだ。
また背が伸びたのか、令嬢達から頭二つ分くらいの高さで、彼の顔が集団から飛び出ていた。ナナリーはウエッと言わんばかりの顔で視線をずらそうとしてる。
少し視線を逸らすと、マリスも集団に入ってもみくちゃになっているのが見えた。
彼女達の使い魔はその中に入れないのか、まわりを取り囲んで見ている。なかなか非現実的な光景だ。
「アルウェス様！」
「一人にだけ、はできない。女の子は皆可愛いから大事にしなきゃね」
では何故ナナリーをやたらと挑発するのだろうか。謎。
「でもロックマン様」
「駄目だよ」
すり寄る女の子のおでこを、指でなぞる。プレイボーイってああいうのを言うのかとしょっちゅう思わずにはいられない。
「休暇は楽しいものにしよう」
今では社交界の華と持て囃されている、公爵家の次男アルウェス・ロックマン。
艶めく金色の髪、情熱の赤を瞳に宿し、それとは反対に肌は陶器のように白く輝いて、薄い形のよい唇は女を誘う。
その美貌には数々の女達が酔いしれ、我が先にと彼が自分の巣へ来てくれるのを待っていた。年は上から下までと年齢は関係なく、ただその蝶に気に入られたい花の蜜たちは、なんとか目に留まりたいと身を飾り立て奮起している。
隣国の姫君も熱い視線を送っており、この休暇中にドーランへやって来るとか、来ないとか。
というのが、マリス嬢から散々聞かされたロックマンの貴族間での評判だった。耳にタコが出来るくらい聞かされた。貴族間の評判とかはっきり言ってとてつもなくどうでもいい。何故覚えてしまっているんだろう。
彼の見た目は確かに優れているし、殆どの女性に対しての扱いも上手い。
それに帰省で屋敷に帰るからなのか、今日はいつもより服装がかしこまっていた。普段はほぼ黒で統一されていたけれど、この日は白に金の刺繍を張り巡らせたロングコートを着て、いかにもな雰囲気をかもちだしている。
そりゃ女の子達もウハウハになるか。
「きゃあっ」
わぁ。今手の甲にキスされた女の子が、顔を真っ赤にして倒れた。
まぁ物語の中の王子様みたいだしね。
「ええい！おどきなさい！」
そしてマリス嬢は倒れた女の子に蹴りを入れていた。
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まくすうぇる(プロフ) - みいちいさん» え･･･あ、ありがとうございます！そんなことを言っていただけるなんて感謝感激です！(泣)（うふふ･･･更新意欲がまたわいちゃうかも）←キモ(( (2020年2月22日 23時) (
レス) id: db32ad90f1 (このIDを非表示/違反報告)
みいちい - この小説を書いていただき本っっ当にありがとうございました!!とっっても面白かったです!! (2020年2月22日 20時) (レス) id: e1040108a0 (このIDを非表示/違反報告)
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