【utit】坂田さん、私、坂田家なんですが、すみません。今日、死にますね【tnrnskt.】

死ぬまで残り１１分 ページ20

そのあともにぃちゃんに初めて会った学生達のような感じの質問に答えてもらった。
質問に答えてもらっていくのはいいのだが、最終的に質問することがなくなってしまって今に至る。

『うーん･･･聞くことなくなってもーたな･･･』

僕かボソッと呟いた言葉に、にぃちゃんが反応して不安そうな表情をした。

「そこまで･･･気･･･使わせてしまいましたか？」

『あ、いや･･･ちゃうんやけど･･･にぃちゃんのこと知りたいなぁって思っとったから、聞いてたんやけど、もう聞くことないなぁって･･･えへへ』

僕は頬をかいて、首を傾げた。
にぃちゃんはあたふたとしながら、下を見たり僕を見たりしていた。

「あ･･･えと･･･坂田さんは･･･趣味とか･･･ないんですか？」

『んー、趣味か〜･･･』

何かあったかと考えてみたが、特に思い浮かぶものがない。
ゲームをすること、それとも歌うことだろうか。
だけど、それはなにか違うような気がする。

『うーん･･･やっぱり･･･皆と遊ぶことかな？１番楽しいし、笑えるし』

「それが趣味ですか･･･？」

不思議そうな表情をして、僕のことをじっと見るにぃちゃん。
それは趣味と言えるのかと顔に書いてあって、つい笑ってしまう。

『ふふ、うん･･･なんか･･･ほんまにぃちゃんって可愛ええなぁ』

にぃちゃんの顔が赤くなっていくのが分かる。
まさかそんな可愛い顔をされると思っていなくて心臓が跳ねる。
そんな可愛い顔していいの？
期待しちゃうよ？
僕アホだからリスナーだからじゃなくて、一人の人として好きなのかなって勘違いしちゃうよ？
期待させるようなこと言わへんで･･･

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