国見君｡病院に行く事を推奨します 【国見英】

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｢…A好きな人居るの?｣


言った直後すぐ顔を覆う



こんなの聞いて自分で後悔するだけなのに



｢あのｯ…やっぱ『居るよ…』え?｣




立ち止まった俺より２,３歩前に出るAは振り返り

そしてこの世のものとは思えないほど綺麗な笑顔で




『居るよ…好きな人』


と質問に答えてくれた


あ…そうなんだ








その言葉すら出てこない




口から息が漏れるだけ




『だけど彼は…他の女の子の事が好きみたい』




儚い少女は俺でない男を見て恋に落ちた







｢俺なら,｣




やっと出た言葉…少女は続きの言葉を待ってる








｢俺なら…君しか見ない｣



『…知ってるよ』






『…他の女の子の為に,私を見てた(監視して)んでしょ』





彼女の言葉に全てが繋がった








｢違うｯ!君が……好きだから,罪悪感もあったけどそれ以上に好きなんだ｣








『…国見が私を?』







『…嬉しい』






目に涙を溜めた彼女を抱き締めた





けど




『嬉しいけど…あんな事しないでよ』





じとりと睨んでくるA



｢お前が可愛くて仕方ないから…｣








すると君は溜息を付いて




『国見君｡病院に行くことを推奨します』






『医者は私…』




｢一生入院を希望します…｣




これからはどうやらお医者さんと患者の恋が始まる様だ



fin

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