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定食屋の美味しいご飯を食べ終え、街巡りを再開してしばらく経ったとき、私は「本当に広いのですね、この街は…」としみじみと呟いた。


「そうだなァ。一日じゃ回りきれねェ」


私は風柱様の言葉に「そうですね。いつかまた機会があれば来たいです」と笑みを浮かべながら頷いた。


「…そうかァ」


風柱様はそう言って目を逸らした。


(…今日の風柱様は少しおかしいような気がするけれど…私の思い違いだろうか)


なんだか変な気持ちでまだ顔を背けている風柱様に目を向けると、今度は「見んなァ」と手で顔を隠されてしまった。


(やはり何かおかしいような…)


私はもやもやする気持ちで前に向き直る。


眉間に皺をよせ何故なのかと考えていたその時。


「お、おねえちゃん…?」


その声と共に、私の着物がくいっと引っ張られた。振り返ると、そこに立っていたのは小さな男の子だった。彼は私の顔を見て、泣きそうに表情を歪めて「ごめんなさい…」と着物から手を離した。


「待てェ」


横から、風柱様の声が響く。そちらに視線を向けた男の子は、「ひっ」と息を呑んで恐怖の色を浮かべた。


(そっか、風柱様は傷が多いから…)


私は風柱様に何か言おうと口を開く。けれど、風柱様が話す方が早かった。


「お前、迷子かァ」


男の子は頷いた。


「ぼく…おねえちゃんといっしょにきたのに…おねえちゃん…いなくなっちゃった…!」


わああ、と泣き出す男の子。


「泣かないで、大丈夫だよ___」


そう言って男の子の指で拭おうとするも、男の子を逞しい腕が抱き上げたことで、私は手をひっこめた。


「大丈夫だァ。兄ちゃんたちがどうにかしてやるから、泣くなァ」


そう言って、風柱様は優しい笑みを男の子に向けた。

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ゆうきりさ(プロフ) - Mashiro Lioさん» Mashiro Lioさん、ご指摘・コメントありがとうございます!きっと作者だけでは気づかなかったので本当にありがとうございました!最終決戦、私自身も書くのが楽しみで仕方ないです!待っていてくださいね! (2020年9月25日 22時) (レス) id: a3d7f766b2 (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro Lio(プロフ) - 指摘失礼いたします。88話にて、雫波紋突きは伍ノ型ではなく漆ノ型ではないでしょうか。柱稽古なので、ああそろそろ最終決戦だ……!とドキドキしながら読んでいます。作者様が最終決戦をどのように描くかが、とても楽しみです……。ご無理のないよう頑張ってください! (2020年9月24日 22時) (レス) id: 97626e8ffb (このIDを非表示/違反報告)
ゆうきりさ(プロフ) - 鮭大根さん» 鮭大根さん、コメントありがとうございます!面白いと思って頂けてすごくうれしいです!更新待っていてください!!コメントもらった作者頑張ります!←メッチャうれしいんです笑!! (2020年9月13日 16時) (レス) id: a3d7f766b2 (このIDを非表示/違反報告)
鮭大根(プロフ) - ウェーイ( ・∇・)面白いです!!これからも頑張って下さい!!応援してます!!続き楽しみ〜(´-ω-`)ムフフ (2020年9月13日 9時) (レス) id: ef1af2de4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆうきりさ x他1人 | 作成日時:2020年9月2日 18時

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