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「急に触ってしまってすみません、私は水澪Aと言います。あなたは…?」
「…お…俺は…」


彼は顔を背け、不死川玄弥です、と小さな声で言った。その苗字に、私は「不死川さん、ですか?」と声を上げる。


「もしかして、風柱様の親類の方ですか?」
「あ、兄貴を知ってるんですか?」


ようやくこちらを見た玄弥さんに、私は「弟さんだったのですか」と驚きつつも言う。


「風柱様にはとてもお世話になりまして…風柱様には弟さんがいらっしゃったのですね…」
「あ…弟…といっても…何年も…会ってないんですけど…それに俺は…兄貴に…」


そこで言葉を切ってしまった玄弥さんに、「もしかしたら柱稽古で、会えるかもですね」と言いながら、私は思う。


(もしかして風柱様は、同年代の玄弥さんと私を重ねていたんじゃ…それで、良くしてくださったのかも)


でもそれなら、どうして何年も会っていないのだろう。

私は不思議に思いつつも、また顔を背けてしまった玄弥さんに黙ってついていった。


___________


「お前甲?」


唐突な音柱様の質問に、私が「はい」と頷くと、音柱様は「やっぱなー!」と大きく口を開けて笑った。


「やっぱ強いと思ったもん。もういいだろ、次の柱の所いけ」
「はい、ありがとうございました」


柱稽古が始まってから五日目。療養により鈍っていた体がすっかり元に戻ったように感じる。

私は音柱様の屋敷を後にし、手を握ったり開いたりしながら霞柱様の屋敷に向かった。

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ゆうきりさ(プロフ) - Mashiro Lioさん» Mashiro Lioさん、ご指摘・コメントありがとうございます!きっと作者だけでは気づかなかったので本当にありがとうございました!最終決戦、私自身も書くのが楽しみで仕方ないです!待っていてくださいね! (2020年9月25日 22時) (レス) id: a3d7f766b2 (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro Lio(プロフ) - 指摘失礼いたします。88話にて、雫波紋突きは伍ノ型ではなく漆ノ型ではないでしょうか。柱稽古なので、ああそろそろ最終決戦だ……!とドキドキしながら読んでいます。作者様が最終決戦をどのように描くかが、とても楽しみです……。ご無理のないよう頑張ってください! (2020年9月24日 22時) (レス) id: 97626e8ffb (このIDを非表示/違反報告)
ゆうきりさ(プロフ) - 鮭大根さん» 鮭大根さん、コメントありがとうございます!面白いと思って頂けてすごくうれしいです!更新待っていてください!!コメントもらった作者頑張ります!←メッチャうれしいんです笑!! (2020年9月13日 16時) (レス) id: a3d7f766b2 (このIDを非表示/違反報告)
鮭大根(プロフ) - ウェーイ( ・∇・)面白いです!!これからも頑張って下さい!!応援してます!!続き楽しみ〜(´-ω-`)ムフフ (2020年9月13日 9時) (レス) id: ef1af2de4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆうきりさ x他1人 | 作成日時:2020年9月2日 18時

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