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「こ、これでいいのですか?」
「はい、ばっちりですよ!」
藤の家紋の家の女性__慶子さんはとても楽しそうに笑った。
「これなら風柱様とお出かけに行かれたらきっと…ふふふ」
「ふ、ふふふ…?」
私は首を傾げながら、とにかく良いってことなんだろうな、と考えて「ありがとうございます」と微笑んだ。
「お着物を貸してもらえただけで本当に有難いのに、髪まで整えて頂いて…」
「いえ、とても楽しかったので。私こそありがとうございました」
優しく笑んだ慶子さん。「では、いってらっしゃいませ」と私に言う彼女は、まだ十八歳でこの家を支える若女将だった。
「ありがとうございます、いってきます」
私は頭を下げて、藤の家紋の家を後にした。
__________
「お待たせいたしました、風柱様」
「お____…!」
俺は息を呑んだ。
風になびく艶やかな白髪。
淡い水色の着物。
唇に乗せられた控えめな紅。
(…綺麗、だァ……)
「どうかされましたか?」、と聞かれて、「いや…」と濁す。俺は「行くかァ」と言いながら手のひらで顔を隠した。
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ゆうきりさ(プロフ) - Mashiro Lioさん» Mashiro Lioさん、ご指摘・コメントありがとうございます!きっと作者だけでは気づかなかったので本当にありがとうございました!最終決戦、私自身も書くのが楽しみで仕方ないです!待っていてくださいね! (2020年9月25日 22時) (レス) id: a3d7f766b2 (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro Lio(プロフ) - 指摘失礼いたします。88話にて、雫波紋突きは伍ノ型ではなく漆ノ型ではないでしょうか。柱稽古なので、ああそろそろ最終決戦だ……!とドキドキしながら読んでいます。作者様が最終決戦をどのように描くかが、とても楽しみです……。ご無理のないよう頑張ってください! (2020年9月24日 22時) (レス) id: 97626e8ffb (このIDを非表示/違反報告)
ゆうきりさ(プロフ) - 鮭大根さん» 鮭大根さん、コメントありがとうございます!面白いと思って頂けてすごくうれしいです!更新待っていてください!!コメントもらった作者頑張ります!←メッチャうれしいんです笑!! (2020年9月13日 16時) (レス) id: a3d7f766b2 (このIDを非表示/違反報告)
鮭大根(プロフ) - ウェーイ( ・∇・)面白いです!!これからも頑張って下さい!!応援してます!!続き楽しみ〜(´-ω-`)ムフフ (2020年9月13日 9時) (レス) id: ef1af2de4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうきりさ x他1人 | 作成日時:2020年9月2日 18時