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『北斗、浴衣わざわざ着てきてくれたの?』
「あなたがご丁寧に聞いてくれたからね」
ちょっと困ったように笑うのが物凄く素敵だった。
その仕草にまた好きを実感した。
浴衣似合うねって、かっこいいねって
前なら言えたのに喉の奥につっかえて出てこない。
緊張してしまって、彼の顔すら上手く見れないのに。
おかしいな私ってば。
「浴衣、かわいい、似合ってる」
『…あのさ私が心臓弱い可能性とか』
「考えてない、ほら焼きそばあったけど?」
ひかれて少しだけ駆け足になった途端
視界が輝き出して、今度は目がチカチカして
どっちのか分からないあったかい手が心地よくて。
ほぼ飛びてていたはずの心臓は
その衝撃で丁寧に型にはまったようで、
もうドキドキとかの次元におさまるものではなさそう。
地元の祭りだからきっと、
誘われてたはずの同級生も他の人たちも
なんなら大学の子だっているかもしれないのに
お構い無しに進んでって、焼きそばの屋台にならんだ。
「ねぇ、俺は?」
『はい?』
「浴衣、着てきましたよ」
『あ、よっ世界一！』
それだけ、かなんてため息をついた。
なんとも言えなくて目を逸らせばそれをイタズラにおってきて
結局焼きそばをむせて、私の降参だ。
ごめんごめん、って
『ほんとに似合ってる』
そういえば北斗、良かったって笑ってた。
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YUUKI(プロフ) - お話が終盤に向かっていくに連れて涙腺がゆるゆるになって最終的にガチ泣きしました。凄く切なくて、めちゃくちゃ面白かったです!! (8月3日 0時) (
レス) @page39 id: 856434f156 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - ずっとずっとお話の更新も楽しみで、大好きなんですけど、切なすぎて寂しいけれど、北斗の台詞が題名に繋がるところ、本当に素敵すぎます！ 兎に角好きでしかないですっ！ (7月5日 17時) (レス) @page36 id: 7c710f6426 (このIDを非表示/違反報告)
まゆみん(プロフ) - 切なすぎます……… (6月22日 12時) (レス) @page28 id: ff33edc1a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾅﾅ | 作成日時：2023年5月27日 14時
