夏祭り＊アサクサ鬼灯甚八5 ページ5
「似合ってるぜ。」
「え？」
「浴衣。髪も…いつもと違って色っぽいじゃねぇか。」
「…ありがと。」
桜色に染まった頬に、耳に、心臓が痛いくらい跳ねる。
普段の男勝りで快活な姿からは想像できないくらい色気をまとった雰囲気に、クラクラしない男なんているのか？
「お前、神輿が通るのは見れるのか？」
「うん。みんなの一番の見せ場だし、絶対見に行くよ！」
「そうかい。そんじゃ…」
俺はサラシの間に結び付けていた巾着の紐をほどいてAの手に握らせた。
「それ、持っててくれよ。財布とか入ってっから肌身離さず持ってたけど神輿担ぐ時は邪魔でならねぇ。」
「みんな、貴重品は持ち歩かなきゃいけないからね。あ、集会所に置いて行こうか？ちゃんと鍵もかけるし。」
「いや、持っててくれ。」
神輿を担ぐみんなで作った揃いの巾着には町の紋と自分の名前が刺繍してある…つまり、俺の巾着にはアサクサの紋と『鬼灯甚八』ってデカデカと書いてるわけだ。
「こんないい女が祭りの夜に1人で歩いてちゃバカな男が寄って来ちまうからよ。お守りだ。」
「お守り？」
小首をかしげて俺を見上げるAの耳元にそっと唇を寄せた。
ふわりとかすめる汗と甘い匂いにまた胸が高鳴る。
「それ持ってりゃ誰の女かすぐわかるだろ。」
たっぷり2秒停止した後、今度はタコみたいに真っ赤になったAを肴に俺はビールを傾けた。
今日の酒は格別にうめぇな！
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☆kon☆(プロフ) - 蒲公英さん» コメントありがとうございました！ときめいていただけて嬉しいです(^^)左馬刻様は多くを語らず愛を伝えてくれると思いこんな感じになりました！よかったら、今後もご覧ください(o^^o) (2021年10月5日 22時) (
レス) id: 3782f3d41e (このIDを非表示/違反報告)
蒲公英(プロフ) - 色っぽくて、夢主ちゃんを想う優しい心にもドキドキして…とってもときめきました！！夏のうだるような熱い空気のなか、二人を包む甘い世界が素敵でたまりません！ありがとうございます！！ (2021年8月28日 20時) (レス) id: 82e4cd4c6f (このIDを非表示/違反報告)
☆kon☆(プロフ) - 白虎・白狐さん» コメントありがとうございます！感想いただけてとても嬉しいです(*^^*)今後もゆっくりですが更新していきたいと思いますので、ぜひご覧ください！ (2021年8月26日 23時) (レス) id: 3782f3d41e (このIDを非表示/違反報告)
白虎・白狐 - konさん、初コメント失礼します！とても良い作品でした！これからもがんばってください！応援しています！ (2021年8月24日 23時) (レス) id: b80ffe6913 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kon | 作成日時：2021年8月1日 14時
