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「杏ちゃん待って…！」
「こっちだ、A！」
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「ここまで杏寿郎に懐くとは……。どうする、瑠火」
「良いではありませんか。何より杏寿郎自身、まんざらでも無さそうです」
私がこのお屋敷に来て数年後、千寿郎が生まれた。その後数年後には、娘のように私を可愛がってくれていた瑠火さんが他界。
そして私は初めてある日、杏寿郎と喧嘩をした。内容は他愛無いものだった。おやつに出された芋の取り合い。いつもは譲ってくれていた杏寿郎だけど、それだけはどうも譲れなかったらしい。
腕相撲で勝負だ！と言い出した彼に頷いて勝負すれば呆気なく負けてしまい。目の前で美味しそうに頬張る姿を見て、悔しさが腹の底から沸いていた。
「槇寿郎さん！！」
「なんだA」
「私も剣術教えてもらいたい！杏ちゃんに勝てるように強くして…！」
今思えば無茶な願いだったと思う。
杏寿郎のついででもなんでも良かったんだと思う。そんな私にも丁寧に教えてくれた槇寿郎さんを尊敬していた。
杏寿郎が鬼殺隊に入り、二年してようやく私も入隊。早く追いつきたくて必死に頑張った。彼が柱になって、私を継子にすると言ってくれた時は悔しさよりも嬉しさがあった。
蜜璃のことだってそう。分け隔てなく私たちを育ててくれた。杏寿郎との稽古によく嘆いていた蜜璃も今では立派な恋柱。
「杏寿郎」
「もう"杏ちゃん"とは呼んでくれないのか？」
「うん、だってお互い鬼殺隊、仲間同士なんだから」
炎柱の下で力をつけられるのは、他の隊士からすれば羨ましいことだ。それに彼は熱血で仲間思いだから他の隊士からの人気も高い。「炎柱の継子」その名に恥じぬ剣士にならなければ。
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けど、けどね、杏寿郎。
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私は、出会った頃からずっと貴方を見てきた。
貴方と対等でいたかった。横を歩きたかったんだと思うの。だけど、対等ではいられない。私と杏寿郎では全然違うから。
ーーー私は鬼を憎いと一切思っていない。恐ろしい生き物だと言うことは理解しているが、私は時に人間の方が恐ろしい生き物だということを知っている。
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夕憑紅(プロフ) - あの、お話自体を否定しているようで申し訳ないのですけれども、呼吸の色とかは、実物では無かったと、漫画にで書いてあった気がします。 (9時間前) (
レス) @page2 id: 2500c6590e (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - あ ま ね 。さん» コメントありがとうございます。やはり不死川さん好きなので、なにかと絡み入れたくなるんですよね笑夢主ちゃんは風柱のことを「おはぎ柱」と呼んでるんで、毎回この流れになってます笑 (2020年12月5日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - めるさん» コメントありがとうございます！そのように言っていただけて嬉しいです。執筆の励みになります！出来るだけ毎日更新していくのでよろしくお願いします！ (2020年12月5日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
あ ま ね 。(プロフ) - おはぎ柱で爆笑しました笑笑 更新楽しみにしてます！ (2020年12月5日 8時) (レス) id: 36c644cd03 (このIDを非表示/違反報告)
める(プロフ) - ほんとうにほんとうに美桜さんの作品がすきなので続きが楽しみで仕方ないです…。わくわくして待ってます！！ (2020年12月5日 2時) (レス) id: 0fd2e5e0a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時：2020年12月4日 20時
