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一週間後、最近はよく任務が入る。

いろんなことわ忘れられるから、考えなくて済むけれど不意に思う浮かぶのは不死川さんだった。任務を終えて屋敷に帰ると、メモ書きで「遊んでくる」とあり隼人の姿は見当たらなかった。


屋敷の掃除をして、買い物に出掛けてたりしているとすっかりと辺りは暗くなっていた。縁側に腰掛けて、隼人の帰りを待つ。


時計の針が午後10時をさした。

だけど、最愛の弟は未だに帰ってこず。屋敷の周りや隼人が行きそうな場所を探すも姿は見当たらなかった。鴉にお願いして、蝶屋敷にいないか確認しに行ってもらった。



私はあと一つの心当たりのある屋敷に向かう。

きっとそこにいるはずだと。あまり顔を合わせるのは気まずいけれど、隼人が無事にいるならと走って向かった。


扉を叩いていて、「あの、御免ください」と何度も声をかける。出てきた彼は終始驚いた表情だった。



「…………あの、隼人……来てませんか?」

「今日は来てねぇぞォ」

「………嘘……。……あ、ごめんなさい、夜遅くに……」



頭が、真っ白になる。何でもないですと言わんばかりに背を向けて、去ろうとすれば手首を掴まれた。不死川さんは顔を歪め、「どうしたァ」と心配そうに言う。


関係のない人に迷惑をかけるわけには行かず、「だ、大丈夫です。何もないです」と笑顔を貼りつけては手を振り払おうとした。だが、不死川さんは引かなかった。振り払えなかった手は痛くない。むしろ優しかった。



「…………泣きそうなツラしてんだろ。一人で解決しようとすんなァ。話してみろ」



心配が限界に達し、不死川さんの言葉に一気に涙が溢れ出す。ボロボロに泣き崩れる私に、彼は「どうしたんだァ?」と慌てて声をかける。服を震える手で掴んでは「………隼人が帰ってこない……っ」と泣き叫んだ。



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設定タグ:鬼滅の刃 , 不死川実弥 , 風柱   
作品ジャンル:アニメ
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呑子(プロフ) - 2話のひなき様がひなぎ様になってます (2020年6月11日 21時) (レス) id: b937ad49b1 (このIDを非表示/違反報告)
菜一郎(プロフ) - きゃああああ名前で呼んで欲しいってとこ可愛すぎぃぃいいいい (2020年5月29日 17時) (レス) id: 2c549b1da3 (このIDを非表示/違反報告)
鏡花(プロフ) - ぐはっ!告白ぅぅぅ!!尊い!!!死ぬ!!!! (2020年5月25日 23時) (レス) id: c8a359bcaf (このIDを非表示/違反報告)
Ø(プロフ) - こんなに素敵な小説に出会えてよかったです!大変かもしれないですが無理せずがんばってください!応援させていただきます!! (2020年5月21日 0時) (レス) id: 712c3e0bb6 (このIDを非表示/違反報告)
ハチハチ1129(プロフ) - 美桜さんの作品最高です!私も逮捕されたい、補導されたいと思いました(*^ω^*) (2020年5月19日 6時) (レス) id: 12ce184d67 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/  
作成日時:2020年5月16日 13時

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