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実弥さんも共に過ごして一ヶ月が経とうとしていた。制服を自宅から持ってきた彼に、父のことを聞こうと思ったが敢えて聞くのをやめていた。気にはなるけれど、まだちょっとあのことを思い出すのは辛かった。
「……………」
「お、おはよう、風見さん」
「………あ、おはよう」
学校には真面目に行くようになっていた。
とは言うものの他校で教師をする実弥さんからの圧がすごいからだ。友達いないから行きたくないと言えば、作れと言われ半ば無理やり家を追い出された。
そんな最近真面目に学校に通っている私に話しかけてきたのは恋雪ちゃんだ。私の前の席に座って、「あのねあのねあのね」と馴れ馴れしく話してくる。
私、この子と仲がいい間柄じゃない。
「私聞きたいことがあるのっ」
「どうぞ」
「風見さんって年上の彼氏いるの？」
思わず飲みかけていた飲み物を吹き出してしまう。え？は？と動揺している私に、彼女はすかさず「やっぱり」と可愛らしい笑みを浮かべた。
何故そんな話を持ちかけてきたのか、そう思っていれば彼女は「昨日スーパーで見かけたよ」とニコリと笑う。そういや、最近の日課が実弥さんと買い物に行くことだった。見られていたらしい。それにせよ、恋人と思われていたことに少し胸が熱くなる。
「風見さん、最近表情柔らかくなったからクラスのみんな驚いてたけど、そういうことだったんだね」
「……………私、変わったの？」
「うんっ、だって、時々一人で顔を赤くしたり、スマホをよく見て微笑んでたりしてるもの。好きな人、でしょ？私わかるの」
恋雪ちゃんにも恋人がいるらしく、その気持ちが痛いほどわかるそうだ。顔に出ていたなんて自分でも驚きだ。実弥さんと一緒に暮らしてからはなんのストレスもなく、最近徐々に笑えてもきたし。
それが全て彼のおかげだと考えると、再会できて良かったと心から思えた。
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カオリ - 素敵すぎました!!涙なしでは読めない、素敵な作品に出会えました。 (2023年4月29日 4時) (
レス) @page50 id: 836efc3cce (このIDを非表示/違反報告)
楚依 - この神作を書いて頂いてありがとうございました！！！本当に何周も読んで、何周もキュンキュンしたり感動したり、本当に今まで読んできた作品の中で一番です！夢主ちゃんと実弥さんの絡み大好き過ぎます…改めて、こんな素敵な素敵な作品、ありがとうございました！！ (2022年12月23日 23時) (レス) @page50 id: 2128c14dbd (このIDを非表示/違反報告)
楚依 - 本当に最高でした。何周したのか…師範大好きです。 (2022年12月23日 23時) (レス) @page50 id: 2128c14dbd (このIDを非表示/違反報告)
むちょ - 尊み(´ω`) ハッピーエンドで心温まりました。 (2022年12月5日 19時) (レス) @page50 id: afeec74a39 (このIDを非表示/違反報告)
ドク(プロフ) - お゛っあ゛…神様…尊みでひとりの人間が供給過多で死にました神作品マジでありがとうございます幸せっす本当ありがとうございますっ！！！ (2022年5月29日 16時) (レス) @page47 id: f0778d3186 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時：2020年3月7日 13時
