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あの子たちと縁を切ってから私は尚更暇な生活を送ろうとしていた。学校は行くだけ行って、終わったらすぐに帰るって感じで。スカート短いし、制服も着崩している私は校則違反の常習犯、謂わば問題児。
どうせ学校に行ったって、この学校には友達いないし、ほぼぼっちだ。
まあでもこんな馬鹿みたいに校則破って、夜遊びもしている私を退学にさせないのは、授業をまともに受けてもいないのに、成績が上位だからだろう。
朝、始業時間10分過ぎた頃に投稿すれば、門の前で剣道部の顧問である先生が竹刀を持って立っている。
「おはようございます」としっかりと頭を下げて門を潜れば、竹刀が目の前に振り下ろされた。チラリと様子を伺えば「堂々と遅刻とはいい度胸だ」といわれる。堂々としてなくちゃ遅刻してまで登校しない。
「先生、竹刀や真剣は大切な人を守るために振るうものではありませんか?まあ今のご時世そんな野蛮な奴はいませんけども」
「ほほう、遅刻常習犯の不良生徒が俺にたてつく気か?」
「別にそんなつもりはありませんけど。あ、ちょうどいいや。一本貸してくださいよ」
このご時世に二刀流の先生から竹刀を一本借り、鞄をその辺に投げると「一本お手合わせ、願います」と申し出る。竹刀握るの何年ぶりだろうか。
適当にブンブン振っていると、「先生をなめてんじゃねぇぞ!!」と怒鳴られた。いやいや、そんな顔しても怖くないよ。私、もっと怖くて、優しい人知ってるもん。
「先生、かかってきていいですよ」
「……っ!」
ここの剣道部の先生、ちょっとハードすぎる部活で有名。力で皆を鎮まらせる系的な?走ってきた先生に、ピョンと跳ね、真剣の如く構えてふるった。
先生の首スレスレのところで止めれば、彼は顔を青ざめて尻餅をつく。「首取られちゃぁ終わりですね」と目を細め、「授業遅れちゃうんでいきまーす」と走った。
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カオリ - 素敵すぎました!!涙なしでは読めない、素敵な作品に出会えました。 (2023年4月29日 4時) (レス) @page50 id: 836efc3cce (このIDを非表示/違反報告)
楚依 - この神作を書いて頂いてありがとうございました!!!本当に何周も読んで、何周もキュンキュンしたり感動したり、本当に今まで読んできた作品の中で一番です!夢主ちゃんと実弥さんの絡み大好き過ぎます…改めて、こんな素敵な素敵な作品、ありがとうございました!! (2022年12月23日 23時) (レス) @page50 id: 2128c14dbd (このIDを非表示/違反報告)
楚依 - 本当に最高でした。何周したのか…師範大好きです。 (2022年12月23日 23時) (レス) @page50 id: 2128c14dbd (このIDを非表示/違反報告)
むちょ - 尊み(´ω`) ハッピーエンドで心温まりました。 (2022年12月5日 19時) (レス) @page50 id: afeec74a39 (このIDを非表示/違反報告)
ドク(プロフ) - お゛っあ゛…神様…尊みでひとりの人間が供給過多で死にました神作品マジでありがとうございます幸せっす本当ありがとうございますっ!!! (2022年5月29日 16時) (レス) @page47 id: f0778d3186 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2020年3月7日 13時