俺の継子が阿呆な件について【不死川実弥】

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「うっ……ゔぅっ……」



頭に大きなコブを作られた。

新年あけましておめでとうございます。風花Aです。皆さん聞いてください。師範がこの可愛い継子にお年玉ではなくゲンコツをくれました。


泣きながら屋敷を飛び出して、今蝶屋敷にやってきた。そこには珍しく綺麗な着物に身を包んだ胡蝶様がいた。お美しい。眩しくて、目を細める。



「あら、Aさん」

「あけましておめでとうございます」

「あけましておめでとうございます。新年早々なぜ泣いているのですか？」



口を開こうと思えば、胡蝶様が先に開き「まあAさんのことですから、新年早々不死川さんにお年玉をしつこくねだってゲンコツでも喰らったんでしょう」とまるで見てたかのように言ってきた。


図星というか正解すぎて、言葉を失う。

そんな私を見て、彼女はふふふっと綺麗に笑った。私ってそんなにわかりやすいのかなと一人の世界に入って考えていると、胡蝶様が「はい、Aさん」とある封筒を渡してきた。



「え？」

「お年玉です。今年もよろしくお願いしますね」

「こ、胡蝶様……！大好き！！」



ギュッと抱きついてお礼を言う。
お年玉1ゲットだぜ！とフフフッと鼻歌を歌いながら、次のお屋敷へと向かった。



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