俺の継子が阿呆な件について【不死川実弥】

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あれから一ヶ月が経つ。



「A、最近よくボーッとしてるわね」

「母さん、俺嫌な予感がする」

「いい加減妹離れしたら？」



頬杖をついて、外を眺める。

あの日、家に帰ると末吉くんはお兄ちゃんにこっ酷く怒られていた。泣きながら帰っていたな末吉くん。


そして私はというと、助けてくれた人のことをずっと考えていた。その人のことだけではなく、鬼の存在についても考えていた。あの時あの人が来なければ私は死んでいた。鬼に襲われ死んでいく人々がこの世界にはたくさんいるんだと思い知らされた。



「…………A、悩みでもあるのか？兄ちゃんに話してみろ」



私の肩を叩き、そう言ったお兄ちゃんにハッとあることを思い出した。そのまま立ち上がると、お兄ちゃんの顎に私の頭がぶち当たる。ぎゃーっ、お兄ちゃんの鼻から血が！！


ごめんごめん！と謝りながらその辺にあった布で鼻を押さえてあげれば最悪にも台拭きだった。ごめんなさい、お兄ちゃん。嫌いじゃないんだよ、大好きなんだよ。そこに台拭き置いた奴を恨んで。



「今日、ゆっこおばさんの甘味屋の新作発売日！！！」



私としていたことが忘れていた。

急いで着替えると、慌てて家を出る。まだ1時だから余裕だけど、ゆっこおばさんの新作和菓子は毎回一番で食べに行っていた。



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急げ、A！甘味はすぐ目の前だ！(隣町です)



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＊家族生存ifの夢主ちゃんは、実はブラコンではないんです。お兄ちゃんの方がシスコンなんです。

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