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「君に惚れた!俺と結婚しよう!」
「いや、ないから」
「なぜだ!ならなんで見合いを引き受けた?!」
「おばさんが煩いから!」
あぁ、しつこいしつこい!!
善逸くんなみのしつこさに、「あぁ!!!」と叫んだ。ビクッとした彼から離れて、「悪いけど、また後で!」とその場を離れて、おばさんとユウナちゃんのいるお屋敷に走った。
あと二体いる鬼のうち一体の気配がするのはおばさんのお屋敷の方向だった。屋敷に近くなると、おばさんの悲鳴が聞こえてくる。
回り込む暇なんてなく、高い塀をジャンプして飛び越える。すると、そこにはなんかよくわからない鬼がいた。なんだこいつ、小さいな。
「わぁー、お母さん、この鬼さん可愛いね?」
いやいや、そんなこと言ってる場合じゃないよ。
ユウナちゃん全然怖そうな素振りがなくむしろ触ろうと手を伸ばしている。どんな攻撃をしてくるかもわからないってのに、あの子は…!!
手を伸ばすユウナちゃんをみて、鬼が一瞬にして大きくなり口を開けた。人間なんて簡単に飲み込めるほど大きな口。
「伏せて……!!」
鬼の頭を斬る。半分だけ斬れたためまた回復していっていた。尻餅をついているおばさんとユウナちゃんの手を引っ張り、鬼から離れる。
震えているおばさん、そして怖いものなしというようにニコニコしているユウナちゃん。私はユウナちゃんの頬を殴った。あ、優しめです。
「死ぬところだったんだよ。鬼を舐めちゃだめ。どんなに見た目が小さくても人を喰らうんだから」
「…………Aちゃ、お、鬼って……」
「やっと信じてくれた?」
悲しげに瞳を揺らし、目を細めて苦笑いをする私におばさんは涙を流した。彼女らに背中を向けると、私は呼吸を集中し、刀を抜いたのだった。
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めい(元れん☆)(プロフ) - はじめまして!ここまで一気に読ませていただきました!とても幸せな気持ちです本当にありがとうございます!私もこのようにすてきな作品を残せるよう頑張ります、これからも応援しています! (2020年10月27日 0時) (レス) id: fb108a381a (このIDを非表示/違反報告)
koyuzuki0627(プロフ) - 夢主ちゃんも不死川さんも可愛いですね〜読みながらしWWWなずWWWWWWがわWWWさんっWWWWWWってなることが多かったです私は恋愛オチが良いです (2020年2月3日 1時) (レス) id: a9af658367 (このIDを非表示/違反報告)
ハミイ(プロフ) - 師弟オチもいいですが、私は恋愛オチの方がいいです!! この小説とても面白いので、いつも更新楽しみにしています!!応援しています!! (2019年12月25日 0時) (レス) id: 8cc530c36f (このIDを非表示/違反報告)
い ち ご ミ ル ク(プロフ) - 師弟もいいですが、やはり恋愛オチの方が私は好きです。これからも頑張ってください! (2019年12月25日 0時) (レス) id: 49aff0a89f (このIDを非表示/違反報告)
あり - いつも楽しみに読ませて貰ってます!師弟オチでお願いします! (2019年12月25日 0時) (レス) id: 5ec8350380 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2019年12月8日 18時