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修学旅行二日目。自由行動。
朝、ホテルのバイキングにて朝食を摂る。友達と一緒にご飯を取ってテーブルについた。すると、隣に座ってきたのは偶然かそれとも態とか二宮くん。
ギョッとした私に、彼は「いつも通りにしてよ」とニコニコと笑っていた。おはようと小さく呟くとおはようと返してくれる。
「今日どこに行くんだっけ?」
「あー、○○○と×××、あと***かな」
「えー!有名な心霊スポットも行こうよ!私行きたかったんだから!」
一緒の班の子が行きたいアピールをしまくる。私はそれを苦笑いを浮かべて見つめていた。一人の子は「幽霊って本当にいるのかな」と呟く。
「いるんだったら、私お父さんの幽霊に会いたいかも」
「お父さん?」
反応したのは私だった。
隣にいる二宮くんに「そいえば水瀬って父親の話全然しないよな」と首を傾げた。しない。だって、私にはお父さんが、いないから。
「ま、心スポ先に行こうぜ!昼間っから幽霊でねぇだろうし!」
私は頷くまでもなかった。
皆が賛成と言う中で、嫌だとは言えなかった。隣の二宮くんまで乗り気だった。
班別の自由行動で、向かったのは人気のなさそうな場所だった。この辺では有名な心霊スポットだと誰かが言った。だけど、ここに着いた時なにかを感じた。
「パンピーがなんでこんなとこいんだよ」
その言葉に、みんなが振り返る。そこにいたのは悟くんと夏油くんだった。お互いに顔を見合わせて、驚いた。
悟くんは私の近くにくると、腕を引っ張る。
みたこともないぐらい怖い顔で、「絶対ぇ、こん中入るなよ!!!」と声を荒げた。
「ど、どうして?」
「入ったら、お前ら死ぬぞ」
彼にしては珍しく強く私の腕を掴んでいた。痛い、そう言おうとしたけれど、悟くんの表情に圧倒されてしまった。この先に入れば、悟くんの言う通りになりそうだった。
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沙羅(プロフ) - お疲れ様でした!完結おめでとうございます(^ω^)長い間読ませていただきました。番外編楽しみにしてます!甘々な展開、期待しております! (2021年4月19日 22時) (レス) id: f64d60a5d5 (このIDを非表示/違反報告)
踊る宝石(プロフ) - はじめまして!本当にこの作品大好きです。番外編がこれから少しあるんですかね?更新楽しみにしてます! (2021年4月19日 1時) (レス) id: 7183f6d526 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 美桜さん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年4月14日 21時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
飼口(かいぐち)(プロフ) - 一人称が僕になってる…!てことは夏油はこのときにはもう…? (2021年4月13日 21時) (レス) id: 57441fdd79 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 美波さん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟でお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。楽しみにしてます。 (2021年4月6日 18時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2021年4月4日 19時