俺の継子がクソな件について【不死川実弥】

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「これって記憶とかはどうなってんすか」

「精神年齢も幼くなってるみたい。私の美貌に気がつかないクソガキだから」

「…………」

「なんか言えよ」



若干引いたような顔で私を見る玄弥さん。

グルグル巻きにしているちび師範の紐を丁寧に解いてあげている。解いたらまた暴れそうなのに、何すんだよと思いながら玄弥さんを見ていれば、小さい頃を思い出したのかどこか懐かしそうに師範を見つめていた。


ちび師範は師範で、玄弥さんの顔をじーっと凝視してニカッと笑った。玄弥さんの隣で私は固まる。師範が「ニカッ」と笑った。笑った…笑った…笑った…。おったまげた。そんな風に笑ったことないじゃん。

ひどいよ私の前ではそんな風に笑わないのに玄弥さんの前では笑うのか？！！！嫉妬するぞ、いやすでにしてる！！！



「お前、俺の弟に目がそっくりだな！」

「えっ」

「最近、俺兄ちゃんになったんだ！」



その言葉に驚く私と玄弥さん。

今だったら絶対に言わない言葉だ。私は彼らの間に何があったかわからないけれど、まだ仲の良かった頃の年だからか素直なお兄ちゃんって感じ。



「俺の弟、玄弥って言うんだぜ。俺と同じ漢字が入ってんだ。すんげぇ可愛いんだ。何があっても俺、守ろうと思って」

「…………そっか、」



ナニコレ、ヤダコレ。このちび師範可愛すぎない？？？口元を押さえて、しんどさに打ちのめされていると、不意にある記憶を思い出した。


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