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腹が減ったっつーからせんべいをやったのに、食って早々火を噴くとは失礼極まりないねィ。こんなにも辛くて美味ェもんなかなかねぇってのに。
「うああああああああ!!!水!!水はどこ!!」
「ここにはねぇぜ」
「水ー!!!」
最悪にもこのテーブルには来たばっかりだから水なんて飲み物何もない。立ち上がり、旦那の元へと走っていくAを歩きながら追っていく。ソイツは水を求め、旦那に「水!何か!飲み物!」と口元を押さえながら、訴えた。
それが面白く、ククッと喉を鳴らしながら笑っていると旦那から受け取ったコップに入った飲み物を一気飲みしていた。
そして、次の瞬間にAは倒れた。
「え?」とその場にいる皆の視線がそこへと集まる。俺も驚きに溢れ、ソイツに近づいた。辛すぎてまじで死にかけてんじゃないかと一瞬不安に駆られた。
……だが、ソイツを抱き起こし、状態を確認すれば顔が真っ赤になっていた。
「……なんでィ」
Aが飲んだコップの中身を確認するために、それを口に含んでみるとアルコール飲料だった。万事屋の旦那をみると、ヒックとしゃくりあげている。
「旦那ァ、酒はいけやせんよ」
「は?酒だったの、ヒック、ごめんごめん」
やれやれと呆れながら、Aを起こすがなかなか起きない。此奴、すんげぇ酒が弱いのか、頬を摘んだり、息ができないように鼻を摘んだりしたが全然目覚める気配がなかった。
「どうすんですかィ此奴」
「沖田クンの好きにすれば〜」
「旦那ァ、冷やかすのも程々にしてくだせェ。いい加減殺しますぜ」
「ま、今日は神楽はそよ姫のところから帰ってこねーし、俺もまだまだ飲み足りねェからソイツ万事屋に送り届けてくんね?」
完全人任せ…いや俺任せにしてくる旦那にため息を吐いた。このまま、ここに置いて帰るわけにもいかねぇし、此奴が起きるまでここにいるのも風邪ひきそうだ。肌寒くなって来たやがったし、仕方ねぇ、万事屋にまた行かなければなはないようだ。
「んじゃ、俺ァ此奴連れて帰りやすぜ」
「頼んだァ」
店員に手を貸してもらい、Aを背中におぶる。
背中に感じる女の体温に、チッと舌打ちをするとホストクラブを出て行った。
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美桜(プロフ) - non@nqrseさん» 返信遅くなってすみません!興奮したまま最後まで読んでくださいね!それと御指摘ありがとうございます。なおしておきました!まだまだこれからもよろしくお願いします! (2018年10月6日 18時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 神鬼*conさん» 返信遅くなってごめんね(土下座)珍しくやる気出てきてて、すらすら文が思いついちゃうんだよね笑まだまだ更新早めていきますよ〜! (2018年10月6日 18時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
non@nqrse(プロフ) - 連続コメントすいません!62話と63話同じになってます!! (2018年9月24日 19時) (レス) id: 0592968b68 (このIDを非表示/違反報告)
non@nqrse(プロフ) - 続編御目出度う御座います&有難う御座います!吉原の神威が出て来た所から興奮状態です!!!!更新頑張って下さいいいいい!! (2018年9月20日 13時) (レス) id: 0592968b68 (このIDを非表示/違反報告)
神鬼*con(プロフ) - うおわあぁぁぁぁぁぁぁぁ!続編おめでとう!更新スペース激早でビックリしてます!むりは程々やで!!楽しみにしてます! (2018年9月19日 19時) (レス) id: af0d4e115f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2018年9月19日 19時