86 ページ38
*
Aと出かける予定だった今日。
俺の目が覚めた時間は待ち合わせ時間の10分前だった。昨日のあいつの顔がまだ脳裏に焼き付いたまま体を起こし顔を洗いにいく。
出かける支度もせずに飯を食いに行き、テーブルに腰かけた。飯を摂っていると、土方さんが食堂に入ってきて俺がまだ屯所にいることに驚いていた。
「早く出かけねェと遅れるぞ」
「俺ァ今日は行きやせん」
「お前まだ言ってんのかんなこと」
「だからテメェはいつまで経ってもクソ餓鬼なんだよ」と俺に言ってくる土方を目の前に睨む。お前ェに俺の事がわかってたまるか。そんな視線のもと睨んでいると、土方さんが呆れたように言った。
「Aにお前はいい男だって激推ししたのは無意味だったかもな」
「……!」
「一体何があったんだ、あれほど今日を楽しみにしていただろAも……お前も」
意外にも土方さんがAに俺のことをそう言っていたことに驚いた。だけど、今更そんなこと聞いても意味がない。それに俺ァもう…。
「彼奴は俺じゃなくてあの神威って奴と結ばれた方が幸せなんでィ」
「あんなに総悟総悟言ってる奴がか?」
「……そんなに彼奴俺のこと言ってねェでしょう」
「ありゃァ誰から見てもお前のこと好きに決まってんだろ」とご飯にマヨネーズをかけ始めた土方さんが言った。箸を動かしていた手を止めて、奴を見る。「お前も薄々気づいてたんじゃねェのか」といわれ、たしかに気づいてはいたけれどあれを言われた後にはもうそんなこと考える余裕もなかった。
「人に何かいわれて考える前に本人に確かめねェもわかんねェだろ」
「……」
「お前、俺の前でAを大事にするって言ったじゃねェか。その言葉忘れたのか」
.
1230人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美桜(プロフ) - non@nqrseさん» 返信遅くなってすみません!興奮したまま最後まで読んでくださいね!それと御指摘ありがとうございます。なおしておきました!まだまだこれからもよろしくお願いします! (2018年10月6日 18時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 神鬼*conさん» 返信遅くなってごめんね(土下座)珍しくやる気出てきてて、すらすら文が思いついちゃうんだよね笑まだまだ更新早めていきますよ〜! (2018年10月6日 18時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
non@nqrse(プロフ) - 連続コメントすいません!62話と63話同じになってます!! (2018年9月24日 19時) (レス) id: 0592968b68 (このIDを非表示/違反報告)
non@nqrse(プロフ) - 続編御目出度う御座います&有難う御座います!吉原の神威が出て来た所から興奮状態です!!!!更新頑張って下さいいいいい!! (2018年9月20日 13時) (レス) id: 0592968b68 (このIDを非表示/違反報告)
神鬼*con(プロフ) - うおわあぁぁぁぁぁぁぁぁ!続編おめでとう!更新スペース激早でビックリしてます!むりは程々やで!!楽しみにしてます! (2018年9月19日 19時) (レス) id: af0d4e115f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2018年9月19日 19時