夜兎女の攻略法.【沖田総悟】

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マミーやパピー、私はAのことを家族同然だと思っていたけど、今考えると神威だけはAのことを家族ではなくひとりの女の子として見ていたと思う。普段から一緒にいたし、何かとAに世話を焼いていた。


AもAで、神威が怪我して帰ってきてマミーに黙っていた時、必ず二人きりになった後に手当てをしていたのを時々見かけていた。


でもーーー



「神威が家族を捨てて出て行った時、私すごく落ち込んだヨ」



パピーと本気の殺し合いをしている姿を見て、ショックを受けない人なんていない筈だ。何の心残りもなく、去って行った神威。


私のことを慰めて、自分は一切私たちの前では泣かない。そんな日が何日か続いた。あれほど仲がよかったAが涙ひとつ見せず強くいた。

けど、ある日、Aがひとり声を押し殺して泣いている姿を見てしまった。



「神威の服を抱きしめて泣いてたネ」



気づかぬフリをしていたけれど、あれは忘れようにも忘れられなかった。そのあとすぐにAはパピーと一緒にエイリアンハンターの仕事をすることになって会えない日がよく続いた。


私も地球にやってきて、数年会っていなかった。Aと再会し、彼女が神威の行方を探していることを聞いてやっぱり神威のことが好きなのだと感じつつあった。



「Aには言うなヨ。多分自分じゃ気づいてないはずだから……ってあれ？」



口止めをし、横を見ればそこにいたはずのサドはいなかった。いきなりAのことを聞いてきて、いきなり去って行く。一体何がしたかったのか。


公園の外に出て、左右を確認したけどやっぱりサドの背中は見えず、どのタイミングで帰って行ったのかわからぬまま。



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