夜兎女の攻略法.【沖田総悟】

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「遊園地、行ったことねぇだろ」

「え、うん。ないよ」

「連れてってやらァ」



総悟からのお誘いがあった数日後。
午前中に仕事が終わり、私はチャイナ服専門店へと足を踏み入れていた。地球にはチャイナドレスを含め衣類を3着しか持ってきてなかったから、それを今は着まわしている状態だった。


屯所での女中のお給料も何ヶ月分か溜まってきたし、新しいチャイナ服でも買って総悟とのお出かけの時に着て行こう。


柄にもなくウキウキとしながら、チャイナ服を見て行く。たまには違う色もいいかもしれない。このフリフリがついたのも可愛いけれど、流石に私には可愛すぎるし似合わないだろう。


ちょっと一見変わったワンピース型のチャイナ服を購入した。それが入った紙バックを片手に外に出た。



「……あれ、」



今になって私は思った。
なぜこんなに楽しみにしているんだ、私は。


いつもならめんどくさく嫌々言ってるはずなのに。総悟に誘われたときも嫌な顔一つせず、快くしかも笑顔で「いいよ」って言っていなかったっけ？私。

やっぱりおかしいと首を傾げた。



「何考えてんだろ、私」



可笑しい可笑しいとボソボソと呟きながら、万事屋までの帰り道を歩いて行く。ヘアアクセサリーが並ぶお店の前を通り過ぎては一度立ち止まり、再びそこへと戻って行く。


可愛い髪飾りを見つけ、そこを手に持ってレジへと並んでいた。いやいやいや、なんで普段なら買わないアクセサリーをさっき購入したチャイナ服に合いそうだという理由で購入したのだ。



「……うああああああ！！！」



不審者のごとく叫びながら走り、万事屋までを帰って行く。階段を上がり、家の中に入ると深呼吸をして、リビングへと入って行った。椅子の近くに服の入った紙バックを置き、一人頭を抱え始めた。



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