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「……それじゃ、ありがとう」
「おう」
結局、団子屋さんを出た後も総悟にどこそこへと連れて行かれ、気がつけば夕方になっていた。万事屋の下まで送ってくれた総悟に礼を言って、万事屋の階段を上って行く、
上の方から下をみると、そこにはまだ総悟がいてじっと私を見つめていた。「見過ぎ」と口パクで送れば、彼はフッと笑って屯所の方へと歩いて行った。
万事屋の玄関を開けて、靴を脱ぐとトボトボとリビングへと入って行く。どうやら今は銀さんしかいないようだ。「ただいま」と言うと、顔にジャンプを乗せた銀さんはそれを取って「おー、帰ってきたか」と言った。
椅子に座わり、足を抱いて体育座りになる。
今日一日を思い返していると、急に恥ずかしくなっては一人悶絶する。はぁぁとため息を吐いて、前をみると私を見てはニタニタと笑っている銀さんと目があった。
「恋の予感〜」
「うるさい」
「当たりか」
「話してみろ」と言わんばかり座り直した銀さんにジト目を向ける。なんでこんなに銀さんは鋭いの。無言を決め通すも銀さんの食いつき用は半端ない。
これは人に話した方が解決するのかもしれない。
だけど、相手は銀さんだしなぁ。この人に話したところで解決するのか曖昧だし、冷やかしてきそうだ。
話すか話さないか迷い、少しして意を決した。
「……好きだって言われた」
「おっ?沖田くんにか?」
「な、なんでわかったの!!!」
驚き、目を大きく見開いている私に銀さんは「土方クンから聞いてね〜」と。
どうやら土方さん、この前の吉原の仕事前に一応と銀さんに伝えていたそうだ。作戦の協力と言っていたそうで。しかもそれに総悟が付いてくると言うのも話していたそうだ。
「あの沖田クンが女一人のために動くわけねェだろ」
「何かあったら助けやるって言われて私も驚きはしたけど…」
「沖田クンもまだまだ餓鬼だなァ。こんな女一人押し倒してものにしちゃえばいいのによ」
「私まじめに相談してるんだけど」と銀さんの顔ギリギリに銃弾を放った。だから話したくなかったんだ。
「で、返事は何てしたんだ?」
「わからないって言った」
「は?何が?」
「恋愛」
そう伝えれば、銀さんは腰をあげて「俺が教えてやら」と付いてこいと言った。何がなんだかわからないまま、銀さんについてくと、スクーターに乗りどこか走り出した。
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美桜(プロフ) - non@nqrseさん» 返信遅くなってすみません!興奮したまま最後まで読んでくださいね!それと御指摘ありがとうございます。なおしておきました!まだまだこれからもよろしくお願いします! (2018年10月6日 18時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 神鬼*conさん» 返信遅くなってごめんね(土下座)珍しくやる気出てきてて、すらすら文が思いついちゃうんだよね笑まだまだ更新早めていきますよ〜! (2018年10月6日 18時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
non@nqrse(プロフ) - 連続コメントすいません!62話と63話同じになってます!! (2018年9月24日 19時) (レス) id: 0592968b68 (このIDを非表示/違反報告)
non@nqrse(プロフ) - 続編御目出度う御座います&有難う御座います!吉原の神威が出て来た所から興奮状態です!!!!更新頑張って下さいいいいい!! (2018年9月20日 13時) (レス) id: 0592968b68 (このIDを非表示/違反報告)
神鬼*con(プロフ) - うおわあぁぁぁぁぁぁぁぁ!続編おめでとう!更新スペース激早でビックリしてます!むりは程々やで!!楽しみにしてます! (2018年9月19日 19時) (レス) id: af0d4e115f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2018年9月19日 19時