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「Aちゃん、悪いんだけどお醤油買ってきてくれないかしら」
「わかりました!行って参ります!!」
エプロンを脱ぐと、醤油の代金をもらって厨房から出て行く。
現在、3時半。
夕方の食事作り最中に切らした醤油を買いに私は江戸の町へと繰り出しに行く。
朝、総悟と一緒に屯所に出勤してきたときは大変だった。それはそれは馬鹿総悟が「一つ屋根の下で寝てやした」なんて勘違いを生むようなことを言っていたから、他の隊士さんたちに冷やかされた。
間違ってはいないけど、自慢げに「俺のために朝飯作ってくれたんだよな」とか「総悟つって起こしてくれたんだよな」とか言い散らしていた。誤解を解くのに精一杯で朝から疲れてしまった。
だけど、「ありがとな」と素直に礼を言われた時はどことなく嬉しく感じてしまった。やりがいというものを感じたんだろう。
今朝のことを思い出しながら歩いていると、ふと後ろから視線を感じ振り向いた。だけど、後ろには誰もいない。気のせいだろうと思いながら、再び歩みを進める。
「おじいちゃん醤油くださーい」
「おー、Aちゃん久しぶりだねぇ」
「うん、1週間前会ったけどね!」
このお店のおじいちゃんの時差はすごい。
前は1日前に会ったのに三ヶ月ぶりだねぇとか言われた。まあそんなお茶目で少しボケが入ってしまったおじいちゃんは何かといつも代金をまけてくれる。
醤油を受け取り、代金を払うとおじいちゃんは私に駄菓子をくれた。お店を後にすると、急ぎ足で屯所に帰る。……けれど、再び視線を感じた。
さすがにもう黙っているのも嫌になり、走って曲がり角を曲がり、その場で仁王立ちで待つことに。すると、すぐにソイツは現れた。私をみるなり「うわー!!」と驚き、腰を抜かした。
「すみません、私のことつけてますよね?」
「……えっと、あ、はい!!」
「清々しいほど堂々としてますね」
ソイツというのは私と同じぐらいの男だった。
私を見るなり顔を赤くして「あの!!俺、貴方のことばり好きやっちゃん!!」と言った。
……「ばり」?……「やっちゃん」?
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方言女子なもんでモブに方言喋らせてます。すみません(土下座)
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美桜(プロフ) - non@nqrseさん» 返信遅くなってすみません!興奮したまま最後まで読んでくださいね!それと御指摘ありがとうございます。なおしておきました!まだまだこれからもよろしくお願いします! (2018年10月6日 18時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 神鬼*conさん» 返信遅くなってごめんね(土下座)珍しくやる気出てきてて、すらすら文が思いついちゃうんだよね笑まだまだ更新早めていきますよ〜! (2018年10月6日 18時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
non@nqrse(プロフ) - 連続コメントすいません!62話と63話同じになってます!! (2018年9月24日 19時) (レス) id: 0592968b68 (このIDを非表示/違反報告)
non@nqrse(プロフ) - 続編御目出度う御座います&有難う御座います!吉原の神威が出て来た所から興奮状態です!!!!更新頑張って下さいいいいい!! (2018年9月20日 13時) (レス) id: 0592968b68 (このIDを非表示/違反報告)
神鬼*con(プロフ) - うおわあぁぁぁぁぁぁぁぁ!続編おめでとう!更新スペース激早でビックリしてます!むりは程々やで!!楽しみにしてます! (2018年9月19日 19時) (レス) id: af0d4e115f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2018年9月19日 19時