年下彼女に要注意？【神威】

under girlfriend 07 ページ8

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「……はぁ」とため息を零して、右肩にかけていた鞄を左肩に持ち替えた。


今日は定時よりも早く上がることができ嬉しいはずなのに心はどんやり雨雲が泳いでいるようだ。商談に行っている神威さんは向こうの手違いで少し商談の時間がずれてしまい予定よりも遅く終わるそうで。


それでも「飛んで帰ってくる」の一言で私を安心させてくる。



「ーーーブスに磨きかかってんぞ」



小さなスーパーで夕食の材料を選んでいると、横からそんな声が聞こえてくる。顔を確認しなくてもわかるが、そーちゃんである。


どうしてこんなにも彼と遭遇してしまうのだろうか。神様のくだらぬ悪戯なのだろうか。



「そーちゃんは今帰り？」


「おう」


「お疲れ様」



「お前もな」と言ってお肉を手に取った彼。
そーちゃんの籠の中をちらりと見ると、さっきの肉と白菜やえのきが入っていた。


無意識に見つめてしまっていた私に、そーちゃんは「鍋でィ」と言った。そーちゃんは確か一人暮らしだったし、簡単なものに偏ってしまうのは仕方のないことだ。


「栄養つくもの食べてるの？」とお節介心から言うとそーちゃんは「さあな」と言ってごまかした。



「そーちゃんさえよければ、今から作りに行こうか？」


「は？」


「ずっとお鍋なんじゃないの？」



一人暮らしは大体同じものばかり食べがちなのだ。だから彼もそうなんじゃないかと思った。


そーちゃんが心配じゃないと言ったら嘘になるし、少しは違うものも食べた方が彼の身のためにもなる。身体が大事な仕事に就いているのだからなおさらだ。



「お前ェ、料理だけは昔からできてたもんな」


「なにそれ。料理しか取り柄がないみたいな言い方…！」




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