older boyfriend 21 ページ22
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優しく手ぐしを通し、前髪を流してくれるそーちゃん。何年経ってもそーちゃんは優しいな、なんて。
確かに美容師さんのお任せで前髪を横で止めていたのだが、私もこっちの方がどことなく好きなのだ。
「神威さんは?」
「靴、買いにホテル出ていったみてェだ。お前、どうせこの足我慢してたんだろ」
私の足を指差すそーちゃんに言い逃れができなく頭だけを上下させた。
慌てて出口に走っていったという神威さんを頭に思い浮かべると、想像がしっかりできて面白くついクスリと笑みをこぼした。
「ありがとうそーちゃん」
「俺ァ何もしてねぇよ」
そーちゃんに助けられたのだ。
「ちゃんと後で神威さんにも話すね」と彼と約束しては、差し出された小指に自分のを絡めた。
「それはそうと」とそーちゃんが手を伸ばしてきて、私の両頬を摘んだ。
「テメェ太ったんじゃねェのか?ほっぺの伸びが良くなってっぞ。それにさっき抱えたときも重かったしよ」
「……は?!」
何言ってるの!ともはや言葉になっていないことを叫ぶ。
私の頬を摘んでは引っ張っているそーちゃんは優しげで。離れた手は私の頭をポンポンとやや強めに叩いた。
そしてその手は私の後頭部へと回されて。
グイッと優しく引き寄せられた私のひたいに彼は自分のを合わせ。
「俺、やっぱお前のこと、ーーーすんげェ好き」
「……っ」
私はその言葉に「ごめんね」としか返せなかった。
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美桜 - 続き待ってまーす!(笑) (2018年8月16日 10時) (レス) id: d5e35b6f92 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - 同じ名前ですねっ!とっても面白いです!!頑張って下さい! (2018年8月16日 10時) (レス) id: d5e35b6f92 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 紺谷 黎さん» コメントありがとうございます!私自身年上神威に甘い言葉を囁いてもらいたくこちらを書き始めました笑わわっ、そう言ってもらえた嬉しいです!!はい、友達ぜひ!笑笑 (2018年2月3日 23時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - みるくさん» コメントありがとうございます!3巻まで出すことにしましたのでまだまだよろしくお願いします!はい、無理せずに頑張ります! (2018年2月3日 22時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 真由さん» コメント、ご指摘ありがとうございます!訂正しておきました! (2018年2月3日 22時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2017年12月28日 11時