緋君41 ページ42
*
「神威、」
ハッと目を覚まし飛び起きたとき、俺はAに手を包まれていた。"魘されていた"という夢の内容は口が裂けても言えないから咄嗟に誤魔化してしまった。
夢の途中で聞こえてきた声にホッとしたのか目が覚めたなんて俺はどうかしているらしい。寝間着からチャイナ服に着替え、コート掛けにかけてあるマントをつけると操縦室に行くために扉を開けた。
ドスっと謎の音がし、もう一度開けてみようと一旦閉めてからまた開けるが同じくドスっと音がした。少し開いた隙間から覗くと扉の前でAが膝を抱えていた。
「開かないんだけど」
「…………」
「聞いてる?」
「………あ、ごめん」
俺の声が聞こえていなかったのかAは慌てて扉の前から退いてにへらといつものように笑みを浮かべた。そんな笑ってばっかりで疲れないのだろうか。ちらりと彼女を一瞥して、操縦室に行くとAも俺の隣を黙ってついてくる。
「怖い夢、見たでしょ」と俺を小馬鹿にしたように笑って聞くAに「あぁ、そうだね」と答えた。クスクスと笑い声を上げて、俺を見る。そんなに俺がいいのか、その表情から好意が丸見えで。
「どんな夢見たの?」
「そうだね、お腹が爆発しそうなぐらい食べてもう何も食べれないのにたくさんの料理が俺を追いかけてきたんだ」
「へ、へぇー…」
変な夢、と苦笑い。
操縦室に着くと、スクリーンにはもう地球の景色がだいぶん映っていた。後少しというところか。ふいにAを見れば彼女は愛おしそうにその景色を眺めていた。故郷ってやつなのか。
その瞳の奥に隠された想いに俺は気づくこともなかった。
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(追記)
なんだかこの後のおはなし2〜3話が手違いで更新されてなかったようです。今見直してて気づきました(;ω;)ごめんなさい。話の筋道掴むの難しいかもしれないですね。完結させる勢いでもうお話も書いてるのでページ余ったら書き足しておきます。ページ余らなかったら次のページに追記出しておきます。
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みのりんご。(プロフ) - こんばんは!これすっごく面白いです!1日で全部読んじゃいましたよ!笑 胸キュンですね! これからも更新頑張って下さい♪応援してます! (2018年5月12日 21時) (レス) id: f49bc83b4c (このIDを非表示/違反報告)
スーナ-suuna - 面白かったで!!更新待っとるからな!!頑張りんせえ!! (2018年4月7日 17時) (レス) id: 7986e66cd6 (このIDを非表示/違反報告)
†レオナ† - 緋君12の2行目の正確は性格じゃないんですか?勘違いだったらスミマセン. (2018年4月4日 10時) (レス) id: 99a9e4b4ed (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 夏向さん» わわ、夏向さんお久しぶりですね!よいおはなしを書けるといいのですが…!ツイッター始めたんですか??気づいてない場合が時々あるので申し訳ないです…。あとで確認してきますね! (2018年4月2日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - ?京華月 桜?さん» いえいえ!!アドバイスもらえてこちらの方が嬉しいですよー!!たしかに京都っぽいところありますもんね。地方に住んでるからかなり難しい(汗)頑張りますね!!ありがとうございます! (2018年4月2日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2018年3月31日 11時