緋君31 ページ32
*
辺境の星。
いかにも環境の悪そうな星に第七師団の戦艦が着陸した。砂漠地帯みたいに暑いけど、地の色が暑さを表す赤の反対色、青なためなんだか気持ち悪くも感じる。
「暑い…。早く帰ろうよ阿伏兎」
「地球より少し温度が高いぐらいじゃん。ここだったら神威と闘ったら勝てそうだね」
「Aは黙ってて」
…全くうるさい女だ。
彼はそう言って阿伏兎に「さっさと終わらせよう」と星潰しの開始を宣言した。散らばる団員たちを見送って、私は神威の後をついていく。「ついてこないでよ」とこちらを睨む彼に「良いじゃない」と笑った。
襲ってくる敵を次々に殺していく姿を後ろから見つめる。私の方にやってくる輩もいるが、彼の姿を見ながら襲ってくる敵に刀を刺していた。
「うわああああああん」
敵を倒した後、歩いていると子供の泣き声が聞こえて来た。声のする方を見る神威につられ、私も見てみる。彼の横を通り過ぎて走ってその場所へと向かった。
そこには小さな男の子と女の子がいて、女の子が倒れた男の子を揺さぶって泣き叫んでいた。その子らに駆け寄ると、男の子は腕を撃ち抜かれたようで身動きが取れなくなっていた。
「大変…」
ハンカチで止血していると神威が漸く私に追いついたようだった。「ここの奴らは子供にも容赦ないなァ」と言っている彼に「許せない」と言い放つ。
「……家族が死ぬのだけは何があってもダメ」
「………」
「神威、」
お願いするのは癪だけど、今は何も言ってられない。私たちの周りに集まってきた敵を見て、私は男の子を横抱きにし、女の子に「走れる?」と聞いた。
.
365人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みのりんご。(プロフ) - こんばんは!これすっごく面白いです!1日で全部読んじゃいましたよ!笑 胸キュンですね! これからも更新頑張って下さい♪応援してます! (2018年5月12日 21時) (レス) id: f49bc83b4c (このIDを非表示/違反報告)
スーナ-suuna - 面白かったで!!更新待っとるからな!!頑張りんせえ!! (2018年4月7日 17時) (レス) id: 7986e66cd6 (このIDを非表示/違反報告)
†レオナ† - 緋君12の2行目の正確は性格じゃないんですか?勘違いだったらスミマセン. (2018年4月4日 10時) (レス) id: 99a9e4b4ed (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 夏向さん» わわ、夏向さんお久しぶりですね!よいおはなしを書けるといいのですが…!ツイッター始めたんですか??気づいてない場合が時々あるので申し訳ないです…。あとで確認してきますね! (2018年4月2日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - ?京華月 桜?さん» いえいえ!!アドバイスもらえてこちらの方が嬉しいですよー!!たしかに京都っぽいところありますもんね。地方に住んでるからかなり難しい(汗)頑張りますね!!ありがとうございます! (2018年4月2日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2018年3月31日 11時