緋 色 の 君 .【神威】

緋君19 ページ20

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旦那はさぞかし驚いた顔をしてはうーん〜と考え込んだ。「そんなに大胆な女だったとはな」といわれる。私も考えるがやっぱり何故かはわからない。脳裏に神威を浮かべてみる。すると胸が変に音を立てた。



「(……どこにいるんだろう)」



青い空を仰ぎ見て、どこかに宇宙船は飛んでいないかなんて目をうろちょろさせては見ていた。だけど戦艦なんて物騒なものは飛んでいなく。


「なんなんでしょうね」と笑って坂田の旦那を見ると、彼は無表情で私を見ていた。頬杖をついて、ニッと笑った旦那は面白そうに「俺わかっちゃったかも〜」と言った。



「俺と答え合わせするか？」

「答え合わせって…答えも出てないのに…」



彼は私の言うことを無視して、話を続けた。
神威に抱いている感情…とやらを。彼は無造作に私の頭を撫でくりまわして「お年頃の女ってか」と笑った。


そんなことを言われた私はわけわからなく「はぁ？」と眉間にしわをよせてた。旦那の口からそんな言葉が出てくるとは思いもしなかった。



「だからそういうことだって」

「意味わからないです。詳しくどうぞ」

「その男に知らぬ間に惹かれたってことだろ」

「引かれた？」



お前が思ってる漢字と違ェよと。
まだ二回しか会ったことないってのに、そんなすぐに男に惹かれるだなんて考えられない。そんなの一目惚れと言っているようなものじゃないか。



「一目惚れするわけないじゃないですかァ旦那は全くもー」



「あり得ないありえない」と全力で否定しながら「旦那に相談した私が馬鹿だった！帰りますね」と腰を上げて急ぎ足で屯所へと帰っていったのだった。



「顔真っ赤にさせて言っても説得力ねーっての。面白れェ女」



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