年下男子と恋愛中。【神威】

恋愛39 ページ39

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「ふーん、で？」



「行けば？」と呆気なく言った神威くん。
家に帰り、すぐに彼に伝えれば神威くんは「すごいじゃん」と言ってくれて。それに迷っていると小さくなって言っていると神威くんはそう言って肘をついた。




「……でも、」

「俺がいるから行かないとか言わないでね」


「え」


「バレバレなんだよAちゃんはさ」




表情に出すぎと私の頬をつねってくる神威くんに戸惑ってしまう。顔に出しているつもりはなかったのに、どうしていつも。



一緒にいたいと意志を伝えれば、神威くんはつねっていた手を離して「ねぇ、今俺が言ったこと聞いてた？」と少し声のトーンが落ちていた。



「Aちゃんさ、俺と一緒にいたいがために留学断ろうかと思ってるんでしょ」


「…っ」


「俺、Aちゃんの重みになりたくないんだ。俺がいるから留学行かないってんなら、俺Aちゃんと別れる」





"別れる"ーーーその言葉が胸に大きく突き刺さった。神威くんはそのまま鞄を取り出して制服やら衣類をつめていく。


「ど、どこ行くの」と震え混じりの声で聞けば神威くんはこちらを振り向かないまま「家に帰る」と。




「ま、待って…！」


「何」


「わ、私……っ！」




何を伝えようとして彼を引き止めたのか。
ただ行ってほしくなくて、大丈夫だよって言って欲しくて。


ただただ彼の服を引っ張っていた私を神威くんは手を払った。弾かれた手は行き場を無くしてしまう。




「ごめん」


「……っ」




せっかく仲直りしてまた分かり合えたはずだったのに。どうしてこんなにもうまく行かないのだろうか。それは少なくとも私が弱いから。



ーーーパタンと扉の向こうに消えていった神威くんに、涙が溢れ出してきた。





「……好きだから、一緒にいたいのに」





そんな虚しい声は一人っきりの小さな空間に消えて行く。




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今月中に終わらせて、新作出せるようにします…！

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