Bergamo4 ページ5
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A
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「将軍様やそよ姫に似つかねェほどの面構えでィ」
「聞き慣れました」
「"慣れた"?」
私の部屋に移動した後、改めて自己紹介をすると彼が第一声に発した言葉はそれだった。
『A姫は……、ご兄妹と似ておりませんなァ』
兄上様やそよとは顔が似ていないことは十分承知。昔からいつも言われて来た言葉。
瞳の色だってお母様もお父様も兄上様もそよも茶色なのに、私だけ青。
「…えっと沖田さん。私の護衛って何か大変なことでも起きるんですか」
「こりゃ勘がいいこって」
今まで護衛も付き人もついたことがなかったからこそわかるのだ。沖田さんはその場に寝転んでアイマスクをひたいに装着する。
「そーいや、名前なんつったっけ」
「もう忘れたんですか?」
「普段から人なんざに興味はねェからな」
「Aよ。ちゃんと覚えてくださいね」
へいへい、と短い返事をした彼はそのままアイマスクを目まで下ろすと寝てしまった。
静まった部屋。
ちょっとした好奇心に彼のアイマスクを除きこむ。同い年の男の子は興味深い。なんせ、この歳まで同い年の子と触れ合う機会が全くなかったのだ。
「………………」
そっと髪の毛に触れようと手を伸ばすと、バシッと掴まれてしまった。ビクッと驚いていると沖田さんはアイマスクをあげてこちらをじろりと見てきた。
「姫さんは発○期ですかィ。男に手を出そうなんざ」
「違いますよ。ただ綺麗な髪の毛だなって思っただけです」
「そういう姫さんの髪の毛も綺麗な黒髪じゃねェか」
沖田さんは私の髪の毛を人束救うと、すんっと髪の匂いを嗅いだ。
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狛犬と朧月+ - あなたの作品、いつも楽しんで読ませていただいています。とても面白くてすっかり大ファンです!続きスッゴク気になります、これからも頑張って下さい!! (2017年11月10日 21時) (レス) id: 9604c8573d (このIDを非表示/違反報告)
reiponn(プロフ) - 歪んだ愛情、愛してる、小さなうさぎどれも見てます!この作品もすっごく大好きです!これからも頑張ってください! (2017年8月24日 20時) (レス) id: 61a6d8b17c (このIDを非表示/違反報告)
夏向@テスト期間は低浮上(プロフ) - 美桜さん» はい、確かにコメントするのは久しぶりです(笑)でも美桜さんの作品は更新される度にニヤニヤキュンキュンしながら読んでますよ〜! (2017年8月22日 21時) (レス) id: 2e5a8262c2 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - nonさん» コメントありがとうございます!次はヤンデレと言いましたが、多分イクメンパパ出すかもしれないです笑笑でも!ヤンデレも出しますよ!お話はいろいろ溜まってきてますので。その前に沖田さん出すので待っててくださいね!! (2017年8月22日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 黒狐の信乃さん» コメントありがとうございます!ヤンデレ初挑戦で展開的にも面白いやつ考えてるので待っててくださいね! (2017年8月22日 20時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作成日時:2017年5月28日 12時