禁 制 恋 愛 .【神威】

Bergamo26 ページ27

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ここの人たちは皆いい人ばかり…。
だと思っていたのが始まりだった。




「Aチャンって江戸のお姫様なんだろ？」


「団長いないから相手してよ」




神威がいない日は、団長の留守を狙ってか言い寄ってくる男が多い。

ベタベタと私の体に触ってくる男らの手を払いのける。時に、ぎゅっと力を込めて掴めば「痛ぇ！！」と声を荒げる者も。




「テメェ本当に人間かよ…ッ！」


「……人間です、一応」


「こんな馬鹿力…、人間の女とは思えねェよ」




「クソ女」と言いながらも学習しない男らは、また私の腰に手を回してくる。


ーーーあァ、めんど臭い。好きでもない男から言い寄られるほど気持ち悪いものはないだろう。



挑発するように、また「貴方たち見たいな人を相手にするほど暇じゃありません。鏡で顔を見直してから来てもらえませんか？」と手を払いのけた。



ーーーそうすれば、一人がキレて私に手を振り上げた。殴られると思いつつ、目を瞑れば私の言い負けになりそうで。決して瞑らずにいれば、サーモンピンクのおさげが目の前に現れた。




「何してんの？」


「……だ、団長…！」


「……お前らさァ、此奴に手を出したら許さないって前に言ったよね？その様子だと、ーー死にたいのかな？」


「………！」




サーッと顔面を青白くさせていく男らは、舌打ちをして私たちから離れて行った。


こちらを振り向く彼の頬には血がこびり付いており、一瞬彼の血かと疑ってしまった。




「怪我…？」


「違うよ。俺の血じゃないから安心して」




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