禁 制 恋 愛 .【神威】

Bergamo12 ページ13

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首筋に当てられた小さな刀は、皮膚を浅く切り血が少し出てきた。




「……………っ。こんなことしたら、貴方の首なくなりますよ」


「偉ェ冷静だなァ。死ぬのが怖くないのかァ？」


「怖い……ーーーとは、思ってませんね」




にっこり笑うと肘を引いて男の鳩尾ちに入れる。力が強い分、男は悶え苦しんでいる。その隙に、男腕を掴んで投げ飛ばせば、男は壁に練り込むように壁に飛んで行った。




「(あれ…？)」




右手をグーパーと動かしてみる。
咄嗟に撮った行動とはいえ、自分自身驚く。




「姫様ァアアア！！！」


「……あ、近藤さん沖田さん…」


「……なんでもう侵入者片付いてんでィ」



ーーー初めて。

自分の知らない力が出てしまったように感じた。
血を見た瞬間に、自分の腹の底から煮えたぎるような"何か"いやーーー修羅と言おうか。




「どうしたんでィ。自分の手なんか見つめて」


「私……、なんだか自分がわからなくなってきました」




自分の内に秘める力と本能が怖いと初めて思ってしまった。

私の肩に手を置く誰かに咄嗟に腕を振り上げてしまう。だが、バシッと腕を掴まれて沖田さんは眉をひそめたのだった。




「何やってんでィ」


「…………ご、ごめんなさい。咄嗟に…」


「自己防衛としちゃァいいが、ちと凶暴すぎねェか？」


「……なんだか、おかしくって……」




再び自分の手を見る。
震えているその手が何を示しているのか、私にはさっぱりわからずにいた。



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