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報告書の作成が終わり、Aは新たな書類に目を通していた。
そこにとある団員がやってくる。
団員「Aさん、」
『はい、どうかしました?』
団員「これなんですけど……」
神威「なに。Aに何か用なら俺を通して言ってよ」
団員はAに何か書類を見せ、口を開いた。……が、団員が説明しようと発した言葉に、低くするどい声が重なった。
二人はその声の方を見る。団員は内心またか、とめんどくさい思いに駆られる。一方Aは起きてたのかよと。
団員「す、すみません!これに、Aさんの印鑑を……」
神威「は?何?Aの印鑑もらってナニする気?」
『…………………』
団員「いや、ナニって、仕事の資料なんすけど」
神威「は、何?仕事とかいいながらAと話したいだけだろ」
「ハァ?」と団員は全くもって迷惑極まりない顔をした。
ここで、団員がAを見、また始まる…と息を飲んだ。
『ーーー団長』
神威「なに、A?」
『黙れ。部屋に帰ってください。仕事の邪魔』
Aに呼ばれ、こちらを振り向く神威はその表情を見て、「げっ…」と声を漏らす。
ここで想像して欲しいのは、今Aがどんな表情をしているのかだ。
仕事をまともにしておらず、挙句団員が持ってきた書類を何かと勘違いし団員を威嚇する神威に、Aは激おこぷんぷん丸である。
ーーーだが、そんなAにも神威は動じず、眉を下げて口を綻ばせた。
神威「そんなに怒らないでよ。お前には怒った顔より、笑顔か無表情のほうが似合ってるンだから」
団員「(だ、団長……、そろそろAさんがマジギレしますよ……!!)」
『……………』
はははっ、笑い退ける神威はAを見ると、スッと椅子から立ち上がり、「さてと、部屋に戻って寝よっかな」とどこまでもシラを切って作業室から出て行った。
神威「(あの顔はやばかった。可愛いけど、これ以上あそこにいたら別れ話されそうな勢いだった)」
そう、Aを溺愛している以上、彼女とはどうしても別れたくない第七師団団長、神威だった。
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あかり - 神威は好きな食べ物最後にとっておくタイプですよね (2017年9月20日 4時) (レス) id: 0b7d25f173 (このIDを非表示/違反報告)
神鬼*con(プロフ) - ホントだ!出てる!今ネタバレ検索して知ったきゃぁぁぁぁぁ!!!!格好良い!!!お会いしたかった…!!!………取り乱した。ごめんなさい(。-人-。) (2017年5月17日 23時) (レス) id: 9c6dd41a0c (このIDを非表示/違反報告)
神鬼*con(プロフ) - え?!神威くん出た!? (2017年5月17日 23時) (レス) id: 9c6dd41a0c (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 神鬼*conさん» 神威くんが惚れるまでのお話を書きつつ「あぁあああ!!」ってなってる笑もう今週号のジャンプで私の愛のバロメーターが上がりまくりだから。 (2017年5月17日 22時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
神鬼*con(プロフ) - 美桜さん» なるほど!確かに多いですよね!私も夢女子をやめるつもりはありません。おお!長い!早く見たいです!神威くんの片想い好き笑 (2017年5月14日 10時) (レス) id: 9c6dd41a0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作成日時:2017年4月30日 12時