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「テメェが今、なにを思ってるのか俺にはわからねェけどよ」
『………っ』
「やっと解放されたんでィ。もう何も考えなくていいんじゃねェのか」
その言葉に、私の目から涙が溢れ出した。
『私は総悟が思ってる以上に汚い。自分が自分じゃない気がする。……私が総悟といても総悟のこと幸せにできる気もしない。愛し方もわかんない。どんな愛情を示せばいいのか、全然……っ』
「ハァ、本当テメェは阿保な野郎でィ」
べしっと弾かれたひたい。
そこに、キスを落とす彼は優しく微笑んで見せた。
「テメェが俺を幸せにできねェって?そりゃ違ェだろ。俺がテメェを幸せにしてやるんだよ。ンで、テメェが幸せになった分だけ、俺を幸せにしてみろ。
お前はお前だ。何者でもない、俺が好きになったのはA、テメェなんだから。
テメェは汚くもなんともねーよ。馬鹿みたいに兄妹思いで馬鹿みてェに笑ってて、ただの一人の女だ。だからよ、」
ーーー黙って俺に惚れてればいいんでィ。
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「どんなお前でも俺が愛してやらァ」
同じ過ちを繰り返さないように、どれだけの愛情を与えればいいのか。
総悟が私を愛した分だけ、私が彼を愛す。愛の天秤が釣り合うように、まっすぐに彼を愛して。
彼に出会って変われたなんてわからないけれど、彼と出会ってから私は笑うようにもなった。それに最愛の妹とも彼のお陰で和解し。
数えきれないほどに、彼から受けた愛は私の手の中から溢れ出る。
『総悟、好き』
「違ェだろィ。
ーーー愛してるの間違いじゃねーのか?」
『…………好き、大好き、』
愛してる、その言葉とともに、唇に当たる彼の唇。
開いている窓から吹き込む風が静かにカーテンを揺らした。
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帰省するのに、4時間バスに揺られております。暇だし、眠いし、お尻痛いし。大変です。今日は大量更新できるといいです。次から最終章的なはなしに入ります。
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アキ(プロフ) - 沖田かっこよすぎるしもうほんとに最高でした。。!一気読みしちゃいました笑笑 (2022年2月27日 0時) (レス) @page48 id: 011262e667 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 蘭夢さん» もう何ですかその嬉しい言葉の表現は!笑笑嬉しいことばかり言っちゃってくれて!泣きますよ← (2017年6月28日 22時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
蘭夢(プロフ) - 此処ww 何回目です?wwまた、来てしまったww 何故か此処に良く来るww もう何度も読んだのにww そして、何故か気づいたらww もう開いていたww 今、5〜6回目 位かな?ww (2017年6月28日 21時) (レス) id: 84be498276 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - カナリアさん» コメントありがとうございます。テスト勉強は大切ですよ。私なんて受験終わってからの中間テスト、ほぼノー勉で行ったら順位一つ落ちましたもん笑笑わわわっ、ありがとうございます!これからも頑張ります! (2017年6月23日 1時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
カナリア - テスト勉強ガン無視で読みふけちゃいました笑いーなーいーなー夢主ちゃんが羨ましくてたまらない。あんな幸せな家庭!気づきたいです笑これからも時間をおいて愛読させていただきます♪ (2017年6月23日 1時) (レス) id: 8d5d6e7b7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2017年4月29日 10時