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No side
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『お兄ちゃん……、お兄ちゃんは一人じゃないよ……。私も神楽もみんな神威お兄ちゃんのこと愛してる。どんなに離れてても、お兄ちゃんは私たちの家族だよ』
神威を抱きしめたままのAは兄への想いをぶつけていく。段々と目から涙ででてきて、それはなかなか止まずにいた。
いくら兄に執拗以上に愛されてしまったとしても、Aにとっては家族であり大切な"お兄ちゃん"であることに変わりはなかった。
大好きという言葉では表せないほど、神楽も神威も家族を愛している。
神威は鼻をすすると、立ち上がった。同時にAの肩を優しく抱き、一緒に起こす。キョトンとするA。
「A、ありがとう」
『かむっ……!』
神威、と呼ぼうとするAの口に人差し指を当てる神威。悲しげに目を細め、笑う彼は「神威じゃなくて、"お兄ちゃん"だろ」と呟いた。
Aは、ハッと気づき視線の先にいる沖田に目を向けた。肩を抑え、頭から流血させている彼。
『総悟…!』
神威の腕の中をするりとすり抜けて、沖田の元へと駆け寄るA。
自分の腕の中からいなくなってしまった"妹"。神威は寂しげにAと沖田を見つめて、口の端をほんの少しあげて微笑んだ。
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ーーーこれで終わり。
皆がそう思った。誰も、が。
「Aーーー、総一郎くん伏せろォォォオオオオ!!!!!」
入り口から大きく発せられた銀時の声に、Aは振り返る。
番傘の銃口をA…、いや沖田に向ける如月は必死の表情で「死ね!!!」と引き金を引いた。
「A!!」
「A姉ちゃん、サド!!!」
神威は如月を止めるべく彼の方に走っていく。自分の大切な
『総悟……ッ!』
Aは、沖田の体を押して身代わりの体制を作った。
そんな彼女に、銃弾は…容赦無く飛んでいく。
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ーーーバンッッッ!!!
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その銃弾はAの中心に向かって大きく貫いた。
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アキ(プロフ) - 沖田かっこよすぎるしもうほんとに最高でした。。!一気読みしちゃいました笑笑 (2022年2月27日 0時) (レス) @page48 id: 011262e667 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 蘭夢さん» もう何ですかその嬉しい言葉の表現は!笑笑嬉しいことばかり言っちゃってくれて!泣きますよ← (2017年6月28日 22時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
蘭夢(プロフ) - 此処ww 何回目です?wwまた、来てしまったww 何故か此処に良く来るww もう何度も読んだのにww そして、何故か気づいたらww もう開いていたww 今、5〜6回目 位かな?ww (2017年6月28日 21時) (レス) id: 84be498276 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - カナリアさん» コメントありがとうございます。テスト勉強は大切ですよ。私なんて受験終わってからの中間テスト、ほぼノー勉で行ったら順位一つ落ちましたもん笑笑わわわっ、ありがとうございます!これからも頑張ります! (2017年6月23日 1時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
カナリア - テスト勉強ガン無視で読みふけちゃいました笑いーなーいーなー夢主ちゃんが羨ましくてたまらない。あんな幸せな家庭!気づきたいです笑これからも時間をおいて愛読させていただきます♪ (2017年6月23日 1時) (レス) id: 8d5d6e7b7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2017年4月29日 10時