愛して、病んで。【神威】

愛5 ページ6

.




いつから彼はこうなってしまったんだろうか。




そう考えるとたどり着くのは
私が彼を裏切ってしまうような
行為をしてしまったこと。




ーーー寂しかったんだ。あのとき。




恋仲になっても彼は戦闘のことばかり。


付き合う前から、
女に興味のないことだって、

お母さんの死から
大切な存在を作りたくないことだって


わかっていた。



それでも、
時々接してくれる彼は優しかった。




私が彼に抱いていた感情は
紛れもなく本物の「愛」だった。





だけどーーー
彼の口から「好き」なんて聞いたこと
一度もなかった。




寂しくって、
同じ気持ちじゃないんだろうかと
彼を疑っていて。




情緒不安定な時に、
優しくしてくれた高杉さんに誘われて
過ちをおかしてしまった一晩。




彼の気持ちを試してしまうような
「浮気」という行為をおかしてしまったのだ。




.

病6→←病4

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す