君に会えない日【神威】

35＊彼女との出会い 神威side ページ36

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最初は遊び半分だった。

ただの時間つぶし。






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それがここまで俺を夢中にさせてしまうなんて、ネ。






『神威さんは、地球人じゃないでありんすね』


『その言葉やめてくれる？俺、宇宙人だからそんな変な言葉わからない』


『…………仕方ないですね。あなた限定にしてあげます』







俺の冷たい態度がむっとしたのか、彼女は少し表情を変えて言い放った。



別に俺限定にしなくてもいい。
どうでもよかった。そんなのは。








『…………お前、ここに来てどのくらい経つの？』


『お前じゃないです、Aです』


『……そ。なら、A。吉原にきて何年？』






聞き直せば、Aは悲しい顔をして「10年ぐらい」と言った。



俺と彼女は同い年だとさっきの女将から聞いていた。




つまるところ、彼女はこの吉原に8歳という幼い年に来たってところだろう。






『…………両親に売られたのよ』


『ふーん』


『……私のこといらないって。捨てたの。自分たちの生活のために』







その瞳は、怒り、悲しみ、両方が見て取れる。


こんな綺麗な顔立ちなら、高値で売れただろう。






『…………こんなとこ早く抜け出したい』





振り絞るような声で彼女が俺に訴えた。






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