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「見ての通り、好き同士なんですよこれが〜」
なんて言っていた啓悟の頬に私の手形がついたのはつい1時間前の話。私の家で絶賛不貞腐れ中の彼に保冷剤を渡す。
「殴ることないやろ」
「殴ってないよ。叩いただけ」
「同じやん」
それもこれも啓悟が悪い。
あの後すごい騒ぎになってしまうし、隠し通そう(無理だと思ってた)としていたのに結局周りの野次に写真撮られて挙句SNSにもすでに投稿されている。
ショウくんのあの質問もよくわからなかった。
啓悟は「あのショウって奴、よくAと話してんの？」とコーヒーに角砂糖をポチャンと入れスプーンでかき混ぜながら聞いてきた。
「うん、大学じゃ一番仲のいい男友達かな。親友はよく話してる杏ちゃんっていう女の子なんだけど」
「ふーん、男友達って思ってんのAだけじゃない？」
「え？」
「男にはそういうのわかんの」と目を伏せる。確かに、杏ちゃんが私のことに気づいたように、男の子も男の子のことならだいたいわかるものなのだろう。
「妬けんなー」とヘラヘラしている啓悟に「けど私は」と呟く。啓悟の言う通り、ショウくんが私に好意を持っていたとしても、他の異性の人からそう好感を持たれていようとも。
「啓悟が好き。それは誰が何を言おうと覆せないよ」
ガタンと音がして、啓悟が足を痛がる。どうしたの？と聞くと、彼は「Aが可愛いこと言いよるけ……」と机に項垂れる。
前と比べて素直すぎん？とぼやいている啓悟に、まあ確かにと自分自身納得する。啓悟に好きと伝えて、啓悟を信じると決めた時からもう全部を素直に吐き出そうとそう思った。
「自分に嘘つけないからね」
「はあ〜……可愛かねぇ」
顔を上げた啓悟と目があった。
にこりと笑って「大好き」と今の私の気持ちを伝えると満足そうに頬を緩めて頬杖をつく。
「俺、何気に公安に拾われて良かったって時々思っとる。漆畑さんに会えて、Aに出会わせてくれたけん」
「……啓悟、お母さんには会ってるの？」
「全然。もうずっと会ってないし、別に俺はそれでも良いかなって思ってるし」
私はお母さんが大好きで、お父さんのことも大好きだから。家庭環境の違いに、啓悟に強くは出れない。それでも、お母さんが生きていることは私にとってはとても羨ましいことだった。
笑って答えている彼だけど、そんな姿がどことなく寂しく見えた。
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浦玖珂 咲希(プロフ) - すやすや眠る夢主ちゃんの横で永遠に焼き鳥の数を唱えてるの想像したらシュール過ぎておもろい (2023年3月23日 23時) (
レス) @page32 id: e9e20e1e7a (このIDを非表示/違反報告)
浦玖珂 咲希(プロフ) - みんな本家通りの性格してるのに面白すぎる、最高過ぎる！！！ (2023年3月21日 3時) (レス) @page25 id: e9e20e1e7a (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 微笑ましい〜！ (2023年3月13日 13時) (レス) @page6 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作成日時：2023年3月12日 17時
